男子高校生とメロンパン病
はいむまいむ
第1話 男女が一緒にいたら
何もない部屋の中に男女が一緒に居たらどうなるんだろうか? もしかしたら、とんでもない事をしてしまうかもしれないし、何もしないかもしれない。
前にこの質問を友達にした時、友達が笑いながら「そんな状況が起こるんだったら、死んでやるよ」と笑いながら返してくれた。その返事を聞いたときは、とうとう頭がおかしくなってしまったのかと思って、友達の方を叩いて「かわいそうな奴」と言ったけれども、その翌日彼が「我は天からの使い! この世界を統治するものなりぃ!」と、朝のホームルーム中に絶叫したので、その日から俺は彼とは一生友達でいようと決心した。とりあえずいっておくけれども、その日から彼は俺以外の人間からは“堕天使”といわれるようになり、彼もその新しい名前を気にいっているようだ。
話を元に戻そう。もし、何もない部屋の中に男女が一緒にいたらどうなるのか。この質問に少しだけ補足をさせてほしい。補足部分というのは、見知らぬ男女ということだ。
見知らぬ男女が、何もない部屋、その上薄暗い部屋だったらどうだろうか。相手はものすごく可愛くて、まさしくタイプと言った感じだ。床に寝ていて、上は白の大きめのワイシャツで、下は下着だけ。健全な高校生であれば、こんな状況に置かれたらどのような対処をいいのか? 親はおろか、学校の先生、保健体育の先生は僕が記憶している範囲では教えてもらった記憶はない。
誰かがこんな状況に置かれてどのような対処をしたのかも聞いたことがない。むしろ、そんな風な状況に置かれたことがあるんだったら今すぐ名乗り出てほしいぐらいだ。
女のほうはすごくかわいい寝顔をしていて、時より可愛い声で「メロンパン」とつぶやいている。なぜメロンパンなのかは良く分からない。もしかしたらメロンパン病の患者なのかもしれないけれども、今はそんなことを気にしている場合では無い。
ここまでの僕の問いを見た中で、察せてくれた人はいるだろうか。もし居るんだったら、僕の気持ちが分かるはずだ。もし、察することが出来ずに何を言っているんだ? と疑問に思っている人がいるんだったらこう考えてほしい。
簡単に言うと、ムラムラするということだ。
男子高校生であれば、それも健全な男子高校生であれば多少なりとも性欲というものを持っている。JK、いわゆる女子高生はそんな性欲を持っている男子高校生を毛嫌いすることが多いが、僕はそれに対してこう言いたい。
むしろ、性欲がない男子高校生がどこにいるというのだろうか? 性欲のない男子高校生と付き合って何が楽しいのだろうか? と、僕は言ってやりたい。
恋愛におけるイベントとしては、初デート、初手つなぎ、初ハグ、初キス、初体験。今僕がとっさに考えられただけでも、それぐらいが挙げられるだろう。もちろん初と言わずに、二回目の~になるかのせいもあるけれども、まぁいいだろう。そんなのはどうでもいい。
健全な高校生であれば、通常時であれば性欲というものを自らの檻に閉じ込めることができるけれども、やはりその通常時から外れてしまうと檻にもほころびができてしまうのだ。
水着、下着。これはまだ通常時の状態として認められる。下着、水着でイケるという奴は少し、おかしな奴だ。水着、下着というのは誰もが想像できる服装だ。そんな服装に何の欲を掻き立てられるというのだろう。こういう風な下劣な想像する奴が変態といわれて、男子高校生、大きく言えば男子、男の質を下げてしまうのだ。まったく、嘆かわしいものだ。
真に、欲を掻き立てられるもの。それは通常時の状態では無いときの女子の様子のことだ。女の子道を歩いていて、風でスカートがめくりあがってしまい中のものが見えてしまう。これは通常時だ。誰もが考えられるだろう。だけれども、これであればどうだろうか?
誰かを待っているところに、強い風が吹き、手に持っていた紙の資料が飛んでいってしまった。それを拾おうとして四つん這いになったり、少しかがんだりする。
本来であれば、これだけでいいんだ。これだけで男子というのは欲を掻き立てられるんだ。
結局は下着や水着なんて飾りに過ぎないんだ。
最終的にはそのシチュエーションと、その場の雰囲気、後はどこまでエロスが引き立たせられるかが問題なのだ。
なぜ、僕がこんな話をしているのか。話をしている僕が一番知りたいよ。
なんで僕がこんな薄暗い部屋に、知らない可愛い女の子と一緒にいなきゃいけないんだ。
てか、どういう風に対応をしたらいいんだ?
起こさなければいけないのかな? ていうか、ここどこなんだろ? 何で俺がここにいるんだろ? わけが分からないよ
誰か、答えを教えてくれよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます