第四話____木こりと森
分厚いジョブ一覧を飛ばし飛ばしに見ていた
最初の方には戦闘ジョブしか載っていないようだ
剣士 ファイター アーチャー 槍使い 斧使いなどゲームになるとお決まりのジョブばかりだ
「それにしてもアーチャーとかファイターは英語なのに急に槍使いとか斧使いは日本語になるんだな」
「その辺に関しては かなり『テキトー』になってるみたいでして」
「そうみたいだな」
少し進むと 魔法使いというジョブが見えた
しかし『魔法使い 火属性』や『魔法使い 水属性』というように 魔法使いだけでもかなりの種類があるようだ。さらに進むと『魔法剣士』や『魔法ファイター』なんてジョブもある
「ジョブの分け方が細かすぎねぇか?戦士ってジョブを作って剣とか斧とか全部使えた方がはやいのに」
「個体差を出すためですよ 種類が多いとその分それぞれのジョブは分散されます この世界には このジョブが強くて このジョブが弱いなんて事はなく全て平等の強さです」
「なるほど 強い弱いはその人次第ってわけだな」
「そういうことになりますね」
本当にかなりの種類があったために一気に生活ジョブまで飛ばした。釣り人、木こり、錬金術師、武器鍛治職人、防具鍛治職人など色々ある。
シグマはジョブを決める前に一つ聞きたいことがあった
「途中でジョブを変えたりは出来るのか?」
「はい!出来ますよ しかしジョブのレベル上限は五百です 五百を越えたい場合はマスタージョブが必要になりますがマスタージョブになると もうジョブの変更ができません 」
女性はまだ説明続けた
「スキルについてですが例えば剣士の時に覚えたスキルを魔法使いなどの別のジョブで使用する事は出来ません」
「え!?そうなの!」
シグマの計画は崩れ去った
「しかし生活ジョブで覚えたスキルは どのジョブでも使うことが出来ます ですが木こりなら木こりの時 釣り人なら釣り人の時しか そのジョブのスキルを覚えることが出来ませんそれを覚え――」
シグマの崩れた計画は綺麗さっぱり元に戻った
話し続ける女性の声を遮ってシグマは身を乗り出し言い放った
「そこまで聞ければもういいよ 俺はもう決めたんだ 俺の平穏な生活のためにまず必要なジョブは『木こり』だ!」
女性は驚いた表情で口を開いた
「木こりですか……珍しいですね」
そういうと女性はシグマに手をかざした
するとシグマの周りは青い光に包まれた
「これでジョブを手に入れたことになります」
「今ので終わりか?なんも変わってねぇーように見えるけど まぁいいや」
シグマは話題を変え話し続けた
「俺はこの街を出て静かな森に行きたい安全で静かな森は近くにあるか?」
女性は自信に満ち溢れた顔で話し始めた
「この城の門をでて草原をまっすぐ三キロほど歩いたところに森があります そこには魔物が出ませんのでかなり安全だと思われますし あまり誰も近づきません」
「え……この世界 魔物とかいんの……」
「あ、ご存知なかったんですね!でも大丈夫です この辺は魔物が出ませんから 」
「本当だろうな?百年襲われてないからと言って そこが百パーセント安全とは限らねぇよ?百年目に超大型と鎧の何かが襲ってくるかもしれねぇからな まぁとりあえずその森に向かってみるよ」
「そうですか!何をお考えかは分かりませんが頑張って下さい!」
「ありがとな あ、あと先言っとくけど俺もう一回ここに来るから」
そういうとシグマは役場をでて森を目指した
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