異世界で性転換!いや元に戻してください。
@ojouhinsenyou
第1話そうだ、転生しよう
「貴方のルックスは最低ランク」
「うるせぇぞ、ごるぁ―――――!!!余計なお世話だ!!このボケカス!!」
「ルックスだけではなく品性までも最低のようですね。」
「それ以上言うなら結婚できないような体にしたるぞ、ごるぁー!!」
「何と浅はかな。私には人間などの代表する生物に備わっている下劣な生殖機能など備わっておりません。私は「一にして全」。至高なる存在なのです」
「その至高なる存在の顔とやらをケフ○アまみれにしてやるよ。生殖機能の有無がなんぼのもんじゃーい!覚悟しろよ、ごるぁー!!」
「いきなりパンツまで脱ぐなんて。知性まで最低ランクとは…」
「白くぐっちゃぐっちゃにしてやるよ!!まずはお前のそのふざけた顔面にぶちまける!!」
「貴方にはもっと相応しい夢のような世界があります。そんな夢の中へ行○てみたいと思いませんか?」
「ウフッフー。ウフッフー。ウフッフー。さ○あー!」
「貴方は何を言っているのですか?やはり人間なんて低次元有機生命体ね」
「ふん、お前にはこの人間様の飛び切り高度なコミュニケーション手段を理解できないようだ。「一にして全」とは聞いて呆れる。驕りが過ぎるぞ!」
俺は最高の決め顔で罵ってやった。ルックスは最低ランクらしいけど。俺は信じない!
「貴方のようなゴミ同然の存在に何を言われても私は何も感じません、ただ、私の機嫌を損ねても知りませんよ?」
「何だ?俺をレ○プでもする気か?出来るものなら掛かってこい!俺は絶対に快楽攻めに屈しない。く、殺せ!」
俺は期待に満ちた笑顔で返答した。早く来ないかな?ドキドキ!
「それは貴方の願望でしょ?童貞を卒業したいだけでしょう?」
「バッチコーイ!」
俺は手を叩いてレ○プされるのを歓待する。掛かって来いよ!熱くなれよ!跨ってくれよ!
「…」
「一にして全」が沈黙している。どうした?まだ来ないのか?先方も準備あるのかもしれない。俺は自分に出来ることをやっておこう。後悔しないために。
主砲ヨー――――――イ!!!エネルギー充填完了まで残り60秒。カウントダウン開始。59、58、57…。俺の股間の妖精さん達が所狭しと駆け回る。頼んだぞ、妖精さん。
もっとだ!もっとスピードを上げろ!フルブーストだ!
「あのー、まだですか?レ○プしてくれるのはまだですか?」
「一にして全」さんが跨りやすいように俺は仰向けになっていたが一向に何も始まらない。
「チャンスはありますよ」
「今でしょ(迫真)!」
「…」
こいつ、「一にして全」という割には言葉に詰まるな。全知全能ではなくて虚仮落としか?おっと、こちらの主砲の方もこの状態では長くは保たん。すぐにでも暴発してしまいかねない。主砲の緊急冷却開始!沈静化まで30秒。大丈夫です。間に合わせます!
「あのー。ご用件ないならもう帰っていいですか?」
あれから「一にして全」が何も声を発しない。なんか、期待して損しちゃった。そんなにいい話なんてそうそう転がってるわけないないよなー。しょうがないか。はー、ガッカリした。大人って汚いよなー。何処に帰ればいいのか分からんけど。つーか、何で俺はここにいるの?
「異世界に行ってみたいと思いませんか?」
「無双できますか?」
問おう、貴方は私の救世主か?
「貴方には素養があります」
「ほほーう。余にルックス最低ランクとかほざいたかと思えば素養ね?」
「貴方にならできますよ」
「そこでなら俺は童貞を卒業できるのか?俺は昇れるのか?新たなるステージを!」
「チャンスはあります貴方の力次第でS○Xし放題です」
「何処?それ何処?行く行く!」
「…」
だから、何で黙るんだよ。
「もういいから、さっさと早く連れて異世界に連れていけよ!このくそビッチ!」
「貴方は行きたくないのですか?」
「行きたいに決まってるだろ。文脈を読めよ!行間読めよ!どうぞよろしく。くそビッチ」
「ここの後ろの扉をくぐれば辿り着けます。そこが貴方のAVALON(理想郷)」
「でかした!くそビッチ、いやBBA。一言だけ言わせてくれ。本当にサンキューな。今からちょろっと異世界無双してくるわ。ババーイ」
俺は迷いなく扉へ走り出していた。そして俺はこの時に気付くべきだった。この自称全知全能くそビッチの下衆ひた笑いの真意を。
「あのくそビッチ!」
振り返ると別の方向にも扉があった。俺は幾許も経たずに意識を失った。
Chapter 1絶世の美少女
俺は意識を取り戻すと水中に溺れていた。しかし、すぐに不安は消えた。なぜなら水の底面は浅く、足が届くくらいの水深であったからだ。俺は落ち着いて足で立ち上がった。水を纏った長い髪から勢いよく水面に雫が滴り落ちる。
「寒い」
俺はぽつりと呟く。それもそのはずだ。俺が水面から出ている上半身のみ。その上半身は剥き出しの肌、つまり裸である。あのくそビッチ、服ぐらいサービスしろよ。シェ○ロンだってそれぐらいサービスしてくれるぞ。あのくそビッチの奴、実は無能だったんじゃねーの?ハズレを引いたかもしれねぇな。あれだけ偉そうなことほざきやがって。だが、クソビッチ曰くこの世界なら俺次第でモテモテらしい。ようやく時代が俺に追いついたということか。遅すぎるんだよ。全く随分と待たせてくれた。随分と待たせたな俺の主砲!今からイキまーす!
俺はまず水面から上がろうと移動する。しかし、何でこんなに髪の毛長いんだよ。邪魔くせーな。風呂上がった時に髪乾くの遅いじゃねーか。帰りに千円カットでもして貰うか。あのくそビッチに領収書を送り付けてやる。チ、あいつの名前聞いてねーや。「一にして全」で領収書を切れんのか? しかし、水面を歩いて移動しているのにやけに下半身の抵抗が少ないな。あれれ?おっかしいなー。俺のビッグマグナム(自己申告)は持続力も空気抵抗、水の粘性抵抗(合ってる?)も規格外なはずなのに。おっかしいなー。やけにスムーズだ。
「よっこいしょういち」
俺は川だか、池だかよく分からんところから這い上がった。そこで見たものは
「俺の、俺のビッグ、ビッグマグナムがナ――――――――――――――――――イ!!!!!!!!」
「こんなの絶対おかしいよ!」
おかしすぎる。冷静に考えてマグナムなくてどうやって精子を排出すればいいんだよ。俺の代で家系を途絶えさせてしまう親不孝な俺を許してくれ。やっべーなー。これじゃ俺のせいで人口減少だとか日本政府からクレーム入りそうだな。だって、俺の息子がないんだもなー。そりゃー日本衰退しますわ。おっと、ここは異世界転生先なんだっけ。まずいなー、無双する前に異世界を滅ぼしてしまったか?
馬鹿なことを考えて気を紛らわせていたわけであるが、俺はチンコがなくて本気で怖い。どう怖いって?マジ怖い!尿廃物をどこから出せばいいの?腎臓機能している?誰か教えて?俺死ぬの?
自身の体を見ていると股間から上半身の方もおかしい。立派なおっぱいが二つ鎮座していた。ロケット型で極めて理想的なフォルム。男ならむしゃぶりつきたいほどの極上レベル。
でもなー。俺は他人のおっぱいが揉みたいのであって、おっぱいを体に装着したいというわけでないんですよ。おっぱいを揉んで女性がアンアンするのが見たいわけですよ。取り敢えず、揉んだ経験がないので揉んでみました。えー、そりゃ揉みますよ。揉みしだきます。常識です。一応全身の感度チェックをしておこう。念の為、そう念の為。おっと、きました、きました、きましたよー!きちゃうのー!馬鹿な連戦可能とな!女体は凄いな!システムオールグリーン!
「ふー」
この後どうすっかなー。元の場所に戻ったらあのクソビッチのいるところに戻れないかな?異世界で無双するにしても男として無双したいのよ。男になってからまた異世界に戻ってくればいいわけですよ。俺は頭が良いねー。しかし、先程までの場所に戻っても一向にあのくそビッチの場所に転送されない。うんともすんとも言わない。俺は途方に暮れた。。
「はっくしょーん!」
俺は寒さでくしゃみが出る。どうすんだよ。誰か責任取れよ。
「くそビッチ聞こえているのか?聞こえているなら応答しろ。聞こえていなくても応答しろ」
雰囲気的にこの異世界を神様視点でくそビッチが見ていると思ったのだが応答がない。くそビッチが俺を無視しているのか、くそビッチと通信不可能なのか判別しようがない。
女で異世界とかピンチじゃね?試しに呪文でも唱えてみるか。
「ザムデイン!!」
何も起こらない。まあ、ザムディンは呪文ではなくて人物名なので当然なのだが。怖かったのですよ。本当に何も呪文が使えないという無力な可能性を認識してしまうのが。
数十分後
「その体は無限の剣で出来○いた!」
これも反応しない。いよいよ俺が知っている魔法、呪文、かめは○破などの定番ネタがストック切れをおこした。この世界は魔法が使えるファンタジーとかそんな感じではないのかね?
これで異世界無双出来るとかおかしいだろ。どうやって無双すればいいんだよ?スタープ○チナとか、時間操作系も無理だった。死んだら時間戻るとか?死んでみる?ねーよ!
あのくそビッチ盛大に誇大広告噛ましやがった。もう一度会うことがあればしばき倒してヒーヒー言わせてやる。
しかし、何かチュートリアルみたいなものがあっていいのではないのか?俺はこの世界で何をすればいいの?しかし、何をすればいいのかは分からんが何をしなければならないかは分かる。俺がしなければならないことは服を着ることだ。俺はいつまで「ヴィーナス誕生」みたいな出で立ちをしないといけないの?どっかに服が落ちていないかなー。裸足もまずいよなー。ばい菌が足に入るよ。
今、何時だよ?おいおい、日が暮れるとかマジやべーぞ。呑気に胸をやあそこの感度をチェックしている場合ではなかった。獣とかここら辺に出ないよね?頼むよ、ホント。偶然、美少女との邂逅とか早よ、かもーん!やばい、マジで日が暮れそう。異世界転生初日に死ぬんじゃね?こんなもん異世界転生じゃなくて単なるサバイバルだよ!人と出会えたらまずその人の身包みを剥がして俺のモノにしないと。それじゃ単なる強盗じゃない。これがゾンビとかバイオハザードものだったら、コンビニとかデパートで食料などをぶんどればしばらく何とかなるけど、俺はそれをやって大丈夫なのだろうか?捕まらない?転生先次第ではギロチンとかあるかもよ。
必要なのはまず歩くための靴。次に食料。その次が服。雨とか降ってもやべーよ。屋根が欲しい。なるほどね、こうしてみると異世界ものだとギルドみたいな設定ものが多いわけだよ。この始めの部分を何とかすることこそが最大のイベントだもん。それをギルドの初期設定におんぶにだっこで通過なんてとんでもねーな。服を入手するまでが一つの大冒険だよ。大河ドラマクラスだよ。始めから所持金持っているとかどう考えてもおかしいだろ。普通はターミネ○ターみたいに裸が基本だろ!
まあ、本気で服を手にするまでを物語にするとかなり地味。服を着るまで常に猥褻物陳列罪状態だし。場合によっては害獣と素手でコンバットしないといけないシュールさ。熊レベルに遭遇するとこっちが一発アウト。異世界転生なんてロクでもない。ブラックだ!ブラック!驚きの黒さ!あのクソビッチ嵌めやがったな。
アレ?ところで転生先の言葉は日本語で大丈夫なの?英語とか言われてもhelloとS○Xぐらいしか俺には無理よ。
異世界で性転換!いや元に戻してください。 @ojouhinsenyou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。異世界で性転換!いや元に戻してください。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます