第2話 なまえについて

 なまえ、とは人間独自のものであり、存在をくっきり輪郭を持たせるもののひとつだと思っている。

 なまえで出身地がわかったり、先祖がわかったり、階級だったり、記号でないなまえにはなにやら秘密がありそうだと思っているついこの頃です。


 なにひとつなまえがない状態のせかいを想像してみることがあります。ひとという名前すらなく、ものにもなにもなく、場所はどこでもなく。勝手に灰色の廃墟を想像してしまうのはきっと妄想力の高いわたしだけかもしれませんね。


 ただ、なまえの持つ意味というのはすごいし重い、というなんとなしのイメージがあります。なまえがあることで認識されることもある。じぶんにつけられた名前はどんな意味があって願いが込められているのか、とかいろいろ考えることがあって面白いと思います。なんとか、ってやつはこういうやつだの説明ができないと思うのですよ。


 







 なまえは証明。

 じぶんを照らす証明。

 世界と区別するなまえ。

 いま、じぶんはここにいるのだろうか。

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