カルブの祝詞 4
参考資料
『世界聖典全集. 前輯 第10巻』
大正九年、出版。
研究番号 七八
【聖なる隼と変化するを実行するの章】
今回もお世話になりました。
旧漢字の「為」に当たる文字が「鳶」に見えてしまって、ハヤブサなのにトンビ?と、かなり混乱しました。
死者が冥界で自分のために唱える呪文を、カルブがつーたんのために唱える祝詞に。
あちこち、はしょったり、ムリやり繋いだりしています。
『聖なるハヤブサに変化する』の章。
「祝えり祈れり、
「ワレは願う、王が居るべき場所へ飛びゆけるように! 王は力を増して舞い戻れり!」
「ワレは願う、他者を震え上がらせる姿を! なんじに願う、死の国の神々すら恐れなす力を!」
「ワレは願う、王に害なすモノが王に近づかぬように! 王を弱者のごとく扱わすなかれ!」
「祝えり祈れり、神々よ王の声を聞け!
祝えり祈れり、人々を導く勤めの者達は、オシリス神に従う者の列に加わる!
よって、ああ、神々よ、父オシリスが息子ホルスに正義と真理を語る時、他の神々は口を閉じて耳を傾けよ!
そして、ああ、オシリス神よ、ホルス神に伝えし言葉を王にも伝えたまえ!」
「ワレは願う、王に思うまま空を飛び回らせたまえ! なんじの魂を王に見せ、なんじの姿を王の上に現し、王に王としての権利と能力をもたらしたまえ!」
「万物の上にある冥界神のごとく、王がそこに居ると示させたまえ!」
「ワレは願う、死すらも王を恐れることを!」
「ワレは願う、死が王の敵の方へと向かうことを!」
「ワレは願う、王を前へと進ませたまえ!」
「ワレは願う、王が生命の主のごとくに、あるべきところを定めんことを!」
「ワレは願う、王の魂が、生きた肉体の持ち主のごとくに、安定した存在であることを!」
「ワレは願う、ホルス神が母である女神イシスから受け継ぎし力が、王に害なす者を防ぐことを!」
「ワレは願う、王の魂が肉体があるかのごとく揺るぎなきことを!
ワレは願う、王の進みゆくことを! ワレは願う、王が天の極みに達せしことを!」
「王は
「ワレはオシリス神の仲間の証を求め願う!」
「ワレはオシリス神にお供え物を分けてくれるよう求め願う!」
「死の国の神々は王を恐れる!」
「死の国の神々はオシリス神が王のために空の鳥と海の魚を振舞うのを見て、王のために戦うようになる!」
「ワレは聖なるカーとともに住まう全てのカーの一つなり」一番手なり!」
「ワレは彼が
「霊体なる王はその魂の全てをなんじに語る!」
「ああ、ワレは願う、なんじ、ワレのおびえを許したまえ!」
「ワレを誰よりも震え上がらせたまえ!」
「ワレは願う、死の国の神々にワレを恐れさせたまえ!」
「聖なるカーとともに住む王は、神々の祖であるアトゥム神の目に見守られし者なり!」
「ホルス神の存在は、そしてその栄誉は、ともにある王に力を与える!」
「見よ! 彼は天における唯一の者なり!」
「下々の神らは王が地平線より昇り出る時、王への賛美を歌う!」
「王とともにある神々もまた畏怖を放つ!」
「ワレはアトゥム神の目が作り出した多くの蛆虫のごとき卑しきものの一つなり」
「王はホルスより年上なり!」
「聖なるカーとともにある王は、周囲のカーより偉大なり!」
「王は聖なるハヤブサたるホルス神のごとく舞い上がれり!」
「ホルス神は自らの霊を宿す体を王に作り、冥界で父オシリス神が持つ全てのものを引き継げり!」
「王冠に住まいし力は王に言う!『なんじ、天の果てへ行け、何なりと見よ、なんじとホルス神が一つの形となりしが故に、王冠はなんじのものとなる! 見よ! 天の果てまでもがなんじの言うがままとなる!』」
「王は、死せるオシリス神が生まれくるホルス神に与えたものを受け取れり!」
「オシリス神の埋葬の日に、オシリス神自身が語りしことを、ホルス神は声高らかに王に語れり!」
「祝えり祈れり、最強の霊魂よ! 王は来たれり! 王を崇められるべき者となしたまえ! 王は天の道と地の道とを拓く! 王は何者にも阻まれず!」
「オシリス神の息子ホルス神は太陽のごとくオシリス神の位に昇る! 全ての生命は幾百万年、ホルス神とともにあり!」
「それは始祖神アトゥムの語ることなり! アトゥム神の言葉は過去にはならない!」
「神々は幾百万年、ホルス神に仕える! ホルス神は幾百万年を生きる!」
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