カルブの祝詞 3

 本編では大幅にカットしたのでこちらに掲載します。





『自ら欲するいかなるものにも己を変ずるの章』


「『何にでも変身できる』の章!」


「我はここまで我を導けるアアビトの力により、王の家に来たれり」


「今、汝を敬い、奉る! 汝、天に飛び、白冠の子を照らし、その白冠を保護する者よ」


「願わくば我とともに在ると示したまえ!」


「我は大いなる神々を集めたり!」


「我は力強く道を作り、その上を進む!」





『黄金の鷹と変化することを実行するの章』


「『黄金のハヤブサに変化へんげする』の章!」


「王は甦れり! 王は力強き黄金のハヤブサがその卵より現れ出るがごとく甦れり!」


「王は飛ぶ! その背に四つの方角を収め、青き水晶の空に翼を広げる!」


「王は飛ぶ! 四キュビトの翼を、青き水晶の空に広げる!」


「王は飛ぶ! 世界の四隅まで届く翼を、青き水晶の空に広げる!」


「王は飛ぶ! 大いなる翼を、青き水晶の空に広げる!」



「王は天翔ける船より飛び立ちて、東の山の糧を受け取る!

 闇の中の船で待つ者達は、舞い降りし王に深くひれ伏し、安堵の歓声を放つ!」


「王は不死なる黄金のハヤブサのごとく蘇生せり!」


「しかしてラーは我が言葉に耳を傾けんとて、日々入り来る」

「我は我席をヌウトの初生の神々の中に取れり」

「我は固定せり」


太陽神ラーは王の言葉に耳を傾け、王の席を天空の女神の子供らの中に取れり!」


「王はその席を天空の女神の子供らの中に取れり!」


「王はその姿を固めり!」


「しかして聖なるセケト‐ヘテプは我が前にあり」

「我はそこにて食らえり」

「我はそこにて霊となれり」


「我はそこにて多量を有す――我が欲する丈――ネブラの神は我に我が咽喉を興せたり」


「聖なる地は王が欲するままに供物が積み上げられり!」


「しかして我が首を保護する(あるいは我が首の所属たる)ものを支配す」

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