No.12 Roland SK-88Pro DTM音源
ローランドGS音源の革新機、SC-88Proに37鍵のフルサイズ鍵盤を付けたコンパクトシンセ。SC-88Proの下部にあったボタンがノブに変更されたために使いやすくなった。実はSC-8850/8820はSC-88Proに搭載されている音でもニュアンスが違う物があり、未だにSC-88Proを使っている人は多い。
SC-88Pro以降の機種は最近のRoland製品にはない「YAMAHA CP80」であるエレクトリックグランド(プログラムNo.003 Piano 3)の音が忠実に再現されている機種でもあり、案外貴重。
SC-88Proには兄弟機が幾つかあり、アレンジャーキーボードのG-1000や1Uラックサイズでディスプレイがフルドット化されたSC-880というものがある。A-90などに差し込めるカードVE-GS Proなんかもある。
SC-8850やSC-88Pro/SK-88Proには隠しモードとしてYAMAHA XG音源をシミュレートする機能がある。SC-88Pro/SK-88Proに至っては、XGフォーマットエクスクルーシブメッセージを受け取ると、EFXボタンの脇にあるインジケータが緑に光る(MUシリーズのバックライトが緑であることから)という隠し機能すらある。これはSC-88Proの制作にあたり、YAMAHA MUシリーズを徹底的に研究した成果であるとも言える。SC-8850では音源マップを指し示すカーソルが消える事でXG音源互換モードになった事が確認できるようになっている。しかし、両モデルもいずれかのボタンを押すとモードが即座に解除されてしまい、内部でどんな処理を行っているかは確認できないようになっている。同じくSC-88までPiano3がJD-800っぽいピアノだったのに対し、SC-88ProではMUシリーズのプログラム3番であるエレクトリックグランド(CP80)を意識したサウンドに差し替えられたのもこれによるものと思われる。XG音源互換モードはあくまでXG音源の配列やエフェクター等を再現するものであって、完全再現ではない(XG音源のGS音源シミュレートTG300-Bモードよりも作りが甘い)。
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