パンダの国で暮らしてみたら   ~ 駐在妻の中国滞在記 ~

桜井今日子

第1話 風も文化も西から吹いてきた

 日本の民族衣装は何ですか?

 着物ですよね。

 別の言い方もありますよね。


 呉服。


 この「呉」の字。

 中国の三国志時代の国名「呉」からきています。

「呉」の国の織物と言う意味らしいです。


 紅という名前の色があります。

 これも「呉」の国の藍、「くれあい」が語源とされています。


 漢字も中国からやってきました。


 古くは遣隋使、遣唐使がかの国の文化や政治などを学ぶためにこの日の本から旅立ちました。


 風も文化も西から吹いてきました。まぁ、黄砂もPM2.5もだけれど。


 現代はかの国とは問題も抱えています。

 領土の問題、環境の問題や戦後の認識の問題。

 貿易や企業の中国進出についても問題はあります。

 反日デモが吹き荒れたのはほんの何年か前の話です。


 あまり完成度の高くない有名なキャラクターが街を闊歩しています。

 逆に本物と見まがう世界の一流ブランド品の偽物も出回っています。

 食べ物も毒入り餃子の例を出すまでもなく問題は山積しています。


 そんな国、興味もない。興味がないどころかキライだ。

 そんな人も多いでしょう。

 もちろん、ここでお帰りいただいてもかまいません。


 ただね、

 日本にいるだけでは見えてないこともあると思うのです。

 あなたの身の周りに”Made in CHINA"ありませんか?

 あの国のことを快く思わない方でも、いまや身の周りやご自宅に”Made in CHINA"がない方がいらっしゃるでしょうか。


 馬鹿にして、こき下ろすのは簡単だけれど、そうではないあの国のことを知ってみませんか?


 ワタシはただの主婦です。普通の母親です。領土問題や環境問題などを政治レベルで語れません。

 それに住んだことがあるからと言って、中国を愛しています、とも言いません。

 貴重な異文化体験をさせてもらえた国ではあるけれど、やはり母国の日本が好きです。


 でも近くても遠く、よくは知らない中国で暮らして感じたことを主婦目線で書いてみました。


 ありきたりだけど痛感すること。


 日本の常識は世界では通用しない。

 その国、その国にいいところもあればよくないところもある。


 よかったら読んでみてください。

 よかったら笑ってください。

 よかったら少しだけでも考えてみてください。



 風も文化も西から吹いてきた。







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