腐女子とロリコンが付き合い始めた件について
新菜
腐女子とロリコン
「 俺ら、付き合わん? 」
遠くでセミの鳴き声と花火が散ってゆく夏を象徴する音が響き渡った。
目の前には、私をまっすぐ見つめる幼馴染の姿。 一体全体何が起こっているのだろうか。
彼氏がほしい、と願っていた私にとってはこの告白は凄く嬉しかった。そりゃぁ、そうだろ。 高校1年、夏に彼氏ができるなんて幸せではないか。
____しかし、1つだけ問題があった。そう、大きな問題が。
「告白はすっごいうれしいの。でも____私、腐女子だよ?」
この一言でいったい何個の恋が終わりを告げたのだろうか。 隠しておくのもありかもしれないが、隠しておいて、あとからヲタバレなど、洒落にならない話で。出来る限り、小さく話を終わらせるために呟いた言葉が生んだのは沈黙。そりゃぁ、そうだろう。 さすがに私でもきついものがあるなんて自覚済み。嗚呼、今年の夏もコミケ巡りか、と脳内で終わりを告げつつ居た。 しかし、
「なら、付き合おうよ。つか、俺、_____ロリコンだから」
まさかのWカミングアウト。 そんなへんてこな恋を祝うかのように花火が大きく空に打ちあがった
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