「宵の盆」

煩先生

 

水面に縋る

太った金魚

赤い尾鰭も

淡く汚れる


僕の愉悦が

提灯追って

汗ばむ雄に

風鈴は鳴く


骨子露わな

お古の団扇

空く穴凹は

恥を重ねる


君の浴衣に

乱れて恋し

盛夏な胸で

花火が響く

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「宵の盆」 煩先生 @wazurai

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