*葛ノ葉後日譚

｢待ってろよ､葛（くず）ノ（の）葉（は）｡お前の息子が､我（わ）が先祖である鵺（ぬえ）一族を地獄へ送った時のように地獄の果てに突き落してやる!!｣

　神々（こうごう）しい程に輝（かがや）く満月の暗（あん）夜（や）､神（こう）於（の）山（やま）の雑（ぞう）木林（きばやし）にある廃（はい）社（やしろ）跡（あと）で断末魔が叫び響く｡焚（た）かれている四（よ）辻（つじ）の松明（たいまつ）にそびえ立つ大木（たいぼく）には､白（しろ）縄（なわ）で吊（つる）された一体の巨大な藁人形｡そして､大蛇の抜け殻が五寸釘（くぎ）で打ちつけられていた｡