第401話 大阪府茨木市新庄町のラーメン200gニンニクマシ野菜マシマシカラメマシ一味マシマシ+刻みネギトッピング

「こういう感じになるんだな」


 茨木の素敵なTRPGが遊べるところで初めてGMするシステムを遊んだ帰り。


 カロリーを消費したので、ガッツリ喰いたい気分だった。


「ならば、行こう」


 阪急茨木市駅を目指して歩き、途中で右折。


 そのまままっすぐ行くと、木造で青い看板の出た店に辿り着く。


「結構並んでるなぁ」


 だが、もう、ここの口になってしまっている。


 せっかくだ。


「待とう」


 並ぶ前に、食券の購入だ。


 白いラーメンの食券に青い洗濯挟みを付けて200gにしつつ、


「ちょっとトッピングも付けるか」


 ということで、黄色いトッピングの食券を確保して、店外の列に入る。


 待つ間は『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』の時間だ。現在はマグロナコラボイベント中。それはそれとして、弩Deathでキューブぶっ壊すのが快感なので、イベントステージの巡回が全く苦にならないのがありがたい。


 何回か出撃していれば時は流れ、店内へと。食券の確認でトッピングを「刻みネギ」と告げてもうしばしの待ち時間。その頃にはAPも尽きていたので、魔法使いの少年の物語の続きを読んで過ごす。


 遂に、席に案内される。


 食券を付け台に出して、水とおしぼりとレンゲと箸を確保。ワクワクして待てば、


「ニンニク入れますか」


「ニンニクありで。ニンニクマシ野菜マシマシアブラマシカラメマシ一味マシマシ」


 と詠唱を済ませる。


 ほどなく、注文の品がやってくる。


「おお、壮観だ」


 高く山と積まれた野菜の上はアブラでテカり一味が山肌を朱く染める。寄り添うニンニクに、麓の豚。別皿のアブラと刻みネギ。


「いただきます」


 新調に野菜を喰らって行く。一味とカラメとアブラで、そのままでもモリモリ食えるのがありがたい。


 しばし野菜を崩し、合間に豚を囓ればホロホロと口の中で崩れて旨みが満ち。


 スープへの導線が出来たところで、ニンニクと豚を沈めつつ麺を引っ張り出す。豚の旨みをガッツリ纏った麺を喰らえば、腹が幸せになる。


 そこで、ネギを投入する。


「うんうん、こういうのもいいな」


 定番の具材だが、新鮮な味わいだ。全体をごちゃ混ぜにして、喰らって行く。


 と。


「薄まってきたか」


 どうしても、野菜マシマシで天地を返すと野菜の水分でこうなってしまう。


 が。


「ここで、アブラだ」


 旨みプラス。


 これで、行ける。


 ニンニクの絡んだテカテカの麺と野菜を喰らう。


 背徳的な旨み。


 暴食の背徳を叶えられてしまっている。


 いいんだ。


 それだけのカロリーは使った。


 そう、信じているから。


 気がつけば、麺も野菜も喰らい、アブラの浮くスープが残るのみ。


 完飲すべからず。


 戒めを守り、最後に水を一杯飲んで名残を断ち切り。


「ごちそうさん」


 食器を付け台に戻し、おしぼりを店頭の籠に放り込んで店を後にする。


「さて、帰るか」


 結構遅くなって締まった。素直に、阪急の駅を目指す。

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