冒険フェイズ

1サイクル目

第6話 冒険フェイズ① 一緒に考えてよ!

GM:では冒険フェイズです。あなた達は蔭洲枡いんすます村に到着します。蔭洲枡いんすます村の絶界は、天宮さんが夢で見たとおり、鍾乳洞になっています。壁や地面は一面冷たい石灰岩で覆われており、天井からは氷柱状の鍾乳石が垂れ下がっています。それではシーンを行います。行動順は自由なので、やりたい人からどうぞ。

天宮:そもそも何ができるんだっけ。

GM:「調査」、「術式」、「瞑想」、「交流」、「その他の行動」ができます。

緋色:「その他の行動」って?

GM:「その他の行動」は、他の「調査」や「交流」などに相当する、1シーンを消費して行う必要があるとGMが考える行動です。でも、まぁ基本的には考えなくてもいいですよ。

呪:じゃあ、「調査」しまーす。

GM:了解です。それでは1シーン目は呪さんのシーンです。


●1サイクル目 シーン1 シーンプレイヤー:呪

GM:それではまずシーン表を振ってもらいます。鍾乳洞シーン表があるので……。1D6をどうぞ。

呪:(コロコロ)1。

GM:『ドーム状の広い空間に出る。地面には水が溜まり、天然のプールを形作っている』

呪:うーん、誰をシーンに呼ぼうかな……。

天宮:はいはいはい!

呪:なに、呼んでほしいの?

天宮:うん。

呪:でもなぁ。クトゥルフ神群、嫌いなんだもんなぁ〜(笑)。

天宮:うぇー!?

一同:(笑)。


 クトゥルフ神群は、基本的に他のどの神群からも嫌われている。


天宮:仲良くしよ!

呪:いいよ、わかったよ。そこまで言うなら……天宮をシーンに呼び出します。

天宮:じゃあ呼ばれた奈々ちゃんはプールに飛び込みます! ざぱーん!(笑)

呪:「冷たくないのか?」

天宮:「それが気持ちいいんでしょ!」

緋色:今って季節は?

GM:ええと、特に決めてないんですけど……。

天宮:夏!

呪:いや、冬にしよう。

一同:(笑)。

GM:まぁ確かに、寂れた漁村って冬のイメージですよね。じゃあ冬で(笑)。

呪:「お前、こんな冬に寒くないのか……?」

天宮:冬になった……。まぁ、奈々ちゃんは情報思念体なので平気です。「別に寒くなーい!」……やばい、これアホの子みたいになってる。

一同:(笑)。

呪:「これだからクトゥルフ神郡は……」

天宮:「ウェへへへへへ(笑)」

呪:「気持ちが悪いなぁ」

天宮:「呪も一緒に泳ごうよ!」と言って引きずり込もうとする。

呪:「やめろ! ……俺は水を眺めているだけでいいんだ」

天宮:「ノリ悪ーい」

呪:ってな感じで、そろそろ調査したいんだけど……。


 「調査」は、シーンに登場している人、物、場所などについて調べる行動である。【頭脳】の判定に成功すると、誰かの予言カードの裏面、【真実】を見ることができる。


天宮:ここって、天井から垂れ下がっている氷柱つらら石ってあるの?

一同:?

GM:……まぁ鍾乳洞なので、ここに限らず至るところにありますね。

天宮:なるほど……(考え込む)。

呪:とりあえず、真冬に冷たそうな水に飛び込んでわいわいやってる変なやつ見て、こいつは一体何を考えてるんだ、と天宮の【真実】を調査します。

天宮:……本当にそれでいいの?

呪:? うん。

GM:それでは、【頭脳】で判定をお願いします。

呪:【頭脳】はSだから……4Dか。(コロコロ)あっぶね、1個だけあった! 6を判定のダイスに取っておいて、ムードダイスは2。

GM:それでは、まず赤の領域が第一段階に覚醒します。


  黒:0 赤:1 青:1 緑:0 白:1


GM:さらに、天宮さんの予言の【真実】をどうぞ(予言カードを渡す)。

天宮:「私もアイツが何考えてるのかわからないから、あなた頭良さそうだし、一緒に考えてよ!」

呪:なになに……。


 ここでシナリオの都合上、読者の方々には、天宮奈々の予言カードの【真実】をお伝えしておこう。これまでも随所に出てきた彼女の奇行の意味が少しはわかるはずだ。


予言:天宮奈々

【真実】夢には続きがあった。親神は、天井から垂れ下がった氷柱つらら石を見て呟いた。「うん、よくない。よくないね、これは」何を言っているのかと訝しがるあなたに対して、親神は続ける。「この氷柱石はキミたちにとって障害になるだろう」

 決戦フェイズ開始時までにこの【真実】が公開された場合、怪物本体の攻撃値および防御値が1点ずつ減少する。

【トリガー】親神の発言の意図に気づく。


呪:ん、んんん?

緋色:どうしたんだ?

呪:(二度見して)ええ……? まぁまぁ、ありがとう(予言カードを返す)。で、【トリガー】を満たしたので、【真実】を公開します。

天宮:早い!


予言:呪大河

【真実】

 予言には続きがあった。「気をつけよ。そやつは怪物に狙われているぞ」その時、あなたの脳裏にある光景が浮かぶ。怪物が青い粘液を纏った触手のようなものを伸ばし、人影を貫いた。輪郭はぼやけてはっきりとしないが、見覚えのない人物だ。「周囲を警戒することだ……」親神が忠告する。

 この【真実】が1サイクル以内に公開されると、危険が迫ったとき、PCの誰かが【技術】で判定を行える。成功するとこの未来は回避できる。

【トリガー】あなたが調査判定に成功し、他のPCの予言カードの【真実】を見る。


天宮:おおー。

呪:前回のセッションは、【真実】公開できずに終わっちゃったからね! 早めにやっておこうと思って。

GM:それでは、これで呪さんのシーンは終了です。次にシーンをやりたい人!

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