第27話 I wish..♥願わくば♡ 27 加筆修正有2020.08

27.



=== 仁科葵 & 西島薫 ===



 仕事の合間にコウの様子を見られるのも

至福のひと時だ。


 コウが赤ちゃんの時からイクメンして子育てならぬ

仔猫育てをしているニャン子達が数匹いて、そのコ達が

いつも身体の不自由なコウの側で見守ってる。



 その様子に心癒される。



・・・



 誰かが云ってた。


 動物はしゃべらないからいいんだって。

 そうかもしれない。


 だけど時々、コウと話せたらどんなにいいだろうって

思うこともある。


 コウが葵のこと好きって云ってくれたら、

どんなにうれしいだろう。



 一生無理やけど。



 けど、聞いてみたい。

 そんな私はたぶん病気だなっ m(*T▽T*)m ハハッ




 そんなこんなで生活に余裕が出来た頃

キャンプ場のオーナー、沙織さんとご主人に連れられて

お酒を飲みに出掛けた。




 そこで予想もしてなかった人との再会があった。


 お互いが思ったことと思うけど・・・。




 「「なんで、ここにいるンですか?」」





 だってお互いに関西の○○に住んでいたはずだから。



 その人物は長男が小学生の時の同級生の父親で

モチロン息子達もよく診てもらってた地元の

小児科医の西島薫先生だった。




 もう長男も。彼此(かれこれ)27才になっていて

最後に西島先生に診てもらってから15年は経っている

んだけど、まぁ忘れるような関係でもなくて・・・。




 お互い、びっくりポン状態だった。



 西島さんは独りで店に来ていたみたいで

私は沙織さん達ともおしゃべりしつつ、しばし

西島さんとも帰るまでポツポツと会話を続けた。





 ちょうど息子さんが就職した年に病気で奥さんを

亡くし、それを機に田舎暮らしすることにしたらしい。




 今はアルバイトで診療所で働いていて、時間のある時は

畑をしているのだとか。




 このまま自然に囲まれてノンビリと余生を送るのが

夢らしい。




 私は何故か西島さんとの会話で、畑に喰いついてしまった。


 やってみたいと何度か連呼するのを聞いていた西島氏が

少し畳2帖分位から始めてみますかと、云ってくれた。



 (よぉぉ~っしゃぁ~ ★⌒(@^-゜@)v ヤッタゼイ♪)←心の声


 ほんとですかっ、わぁー うれしいです、ありがとうございます。

体力もあまり無いですし、それで充分です、と

早速、厚かましくも即答していた。




 西島さんは結構な広さの畑を耕していたので

先でもっといろいろな作物を作りたければ、もっと

使ってもらってもいいですよ、と云ってくれた。




 有難い~。

 も、ホント嘘みたいで。




 ほらほらっ、葵やっぱりLuckyの3度目があったじゃない。

 おまけに3度目のLucky(旧知の人との再会)には、畑の話まで

付いていて。




 もう私が家に戻るという選択肢は無くなった。




 そろそろ夫のほうでも帰らないわたしを訝っている

頃だろう。



 さて、どうしたもんじゃろのう~。←朝ドラのヒロインの

口癖で呟いてみた。笑)


 イヤ、笑えないのだが。^^;






   




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