――日記・２日目・朝

　さて、今日も一日頑張りましょう。

　と言いたいところですが、『旦那様』がこの文章を見るのは多分、夕方から夜なんですよね。――今日も一日頑張ります、という宣言に変えておきましょう。

　食害燕麦についてですが、本日味見をしている間に気づいたのですが、うっすらと、とりささみに似た様な匂いがしませんか？

　気のせいかもしれませんがほのかに肉っぽい匂いがするような……。

　料理の完成形によっては匂いに対する対処が必要かもしれません。

　一つの方法を今日のお弁当で試していますので後で感想をもらえればと思います。

　あと、飲み物をご所望でしたので。

　家の中を探してみましたが水筒は見つかりませんでした。

　一応、幾つか入れ物になりそうなものはありましたが、軽さ等を考えれば、わたしの持ち込んだペットボトルが最適かと思います……ただ、この状況では貴重品になってしまっているので、一応、気を付けておいてください。

　中身は洗って珈琲を……あ、安心してくださいね。普通の珈琲ではなく『燕麦』をローストしたもので作っているのでカフェインはないはずです。（まぁ、成分検査なんてできませんのでそこはあれですが）

　で、塩を一つまみ入れています。一応、塩分不足対策ですね。あと、意外と悪くないと思いますが……押しつけがましいので、いやならいやといってくださいね。

　えっと、今聞いている限りでは、ごく普通の森の中みたいですね。

　でも、今の私たちの状況みたいに何が起きてもおかしくないというなら気を付けてくださいね。魔法もファンタジー生物もなんでもありな世界かもしれないと思うのは……。

　ん。もしかすると、ただの被害妄想的な感覚かもしれませんが、とりあえず、慣れてくるまでは用心が必要ですよね。

　では、わたしはあの端末の調査と調理器具の精査の継続とをしておきます。

　・

　追伸・保存食を作るための設備は意外とありました。といっても、いま使えそうなのは乾燥・燻製・減圧くらいですね。燻製はチップの入手に庭の木を使おうかどうかというところです。あ、あと、冷蔵庫と冷凍庫はありますのでそのあたりは普通に。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい