日記・1日目・夜

 日記・1日目・夜


 初めての転移をした。『お姉ちゃん』と『交換日記』を書いている。

 箇条書きになってしまってるので、改善の必要がある……ので、会話体を心がけよう。


 

 えっと、まず、今日の成果についての記録の意味もかねて書いておきます。報告した分と重複することもありますが、記録の意味もあるので。


 転移をしてたどり着いた場所は森の中でした。日本の森に似ているような気がしますが、西洋の森に行ったことは無いので、ちょっと、わからないです。結構、涼しくて、こちらとあまり温度的には変わらないかと思います。(朝、体があったまるメニューでよかったです)


 食害燕麦は確認できました。適切な表現かはわかりませんが、た藁人形という感じです。麦は藁納豆の中身みたいな感じで詰まっていました。


 もしかすると、切ったりした方が採集しやすいかもしれないので、ちょっと刃物を探してみます。


 麦については、調理がしやすいようでしたらちょっと頑張って取ってきますので。


 あ、あと、お願いというか検討してほしいんですけど。飲み物の補給が向こうでは難しい(水はあるけど安全かわからない)ので、できたら入れ物と中身の飲み物を用意してもらえたらと思います。


 もう一個はもう謝ってもらっちゃいましたけど昼に食べられるようなものがあればという話ですが、最悪、朝の貝柱みたいな乾物だけでもあれば気がまぎれるので。


 

 あとは、僕の自己紹介ですね。

 これは僕の罪悪感の話にもつながるので、ここで書いちゃうのはちょっと姑息な気もしますが、――。

 

 えっと、僕は警備保証会社の社員でした。『百地』という名に聞き覚えがもしかしたらあるかもしれません。現代的な言い方をするなら『諜報員』、ちょっと、おどけて言うなら『忍者もどき』といったところでしょうか。


 権力者のつかいっぱしり、という意味では一緒でしょう。――まぁ、そういった、ところからの依頼で僕はあのタブレット端末を追っていたわけです。説明は少しばかり受けていたのでこんな感じの異常の可能性があるというのは知っていました。


 でも、対応できたなかったから、というのが罪悪感の原因です。

 

 書いたらちょっとすっきりしちゃいました。

 

 さて、向こうの世界は特に大きな問題もないので今週は平和だと思います。

 

 では、『お姉ちゃん』、ベッドより誠意を込めて。


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