第81話分際ってなんだろー?
いや、なに。
熊本から避難してきた祖母が、6月に帰るというのでここが区切りだと思っていたら、「一生、死ぬまで」我が家にいるつもりだと言い始めたので、天啓は本当だったと思わざるを得なくなった。
天啓とは「おばーちゃんは、おまえが家にいるから、この家を乗っ取るつもりだ」
というもの。はあ? と当時は思った。
しかし彼女は洗濯をうけ負い、料理手伝いのようなことを始め、わたくしのやってきたことすべてを代わりにやるようになっていた。
一生……? だったら、ますます遠慮をしていたらだめだ。親しき仲にも礼儀あり。咳を受けた手で野菜をかき混ぜるのは止めてほしいし、自分のあてがわれた場所以外の席に物をどかどかおかないでほしい。さらにいえば、一人一部屋なのに、自分だけ二部屋使うのはちょっと……4LDKなのに! LとKでまでわが物顔だ。
最初はTVも離れたところから観ていたけれど、最近じゃソファに横になって観ている。それ自体はいいとして、全然そこから動かない。TVを譲ってくれないのである。これはわたくしが遠慮しすぎている。
そして、ちょっと注意すると、
「なに? あたは(あんたは)。そこに立って物を運ぶだけの手伝いの分際で!」
と差別する。
口あんぐりである。
どうやら彼女は食品を触ることがえらいことだと思っているらしい。(わたくしもやってたのよー? あなたがやりたがるから譲ったけど)
いやー、あなたが死ぬようなことになったら、葬式は家でやることになるんだし、もうちょっと物柔らかにしててよ。と思いたくなる。お通夜のときどんな顔をしてたらいいの?
母もこんなに依存されちゃって、かわいそうだよなー。次女なのに。長男じゃないのに。どうして長男には遠慮して次女には遠慮がないのか。男尊女卑の時代の人だからかなー。
これ公開できないなー。2017年5月29日。こんなこと書いてましたー。てへ。
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