第64話基礎の基礎

 結論から早く言おう。





 漫画だろうが、絵画だろうが、大事なのは骨だ。


「骨組み」が「わかって」いなければ、ろくなものは描けない。




 久々に女の子の絵を模写してみたのである。


 丸を描く。上々。


 アタリをつける。なんとなくこれでいいだろう。




 と、思ったら。




 とんでもなかった。




 顔は上向き、流し目で、右側45度の斜め横。




 なのに、アタリは正面を向いていた。目線だけそれらしく右上から左へ抜けているが、おかしいのである。




 描き直した。




 こんどは角度らしきものを意識してはいた。


 しかし、正面を向いた顔が首をかしげているばかりなのである。


 目も正面を向いたものが左右高さ違いに並んでいる。


 滑稽だ。





 くやしいので、もう一回描いた。





 確実にアタリをとれた。



 今度こそ! が! ……輪郭がいびつ。



 顔のパーツは見事にとれたのに~!





 ああ、わたくしは神様に見放されたのだろうか?




 収穫らしきものはあったのだ。




 アタリはとれてあたり前である。


 次! 福笑いをしている場合ではないので、骨を間違えないように描きたい。


 美大で、骨格標本図を見せられて、おえっとなったのは置いておいて。


 今こそ、内面の力を発揮すべきなのである。




 とりあえず、今一番欲しい資料は「骨格図」である。


 凛々しい女の子や、カッコいい男の子も、骨がしっかりしてないと、ちっとも様にならないのだ。


 基礎の基礎へまいもどり~。


 反省。


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