第23話 ブルーのワイシャツ

T科大学病院で貴志と待ち合わせをしたミナミは一度、





家に帰る事にした。





家に着いたミナミは、どうして貴志はJ医科大学病院に行ったの





だろとうつうつしていた。





ミナミは、その理由を後に知る事になるとは思ってもいなかった。





そして、貴志と待ち合わせした日の事を考えていると





「貴志君とはバイオリンの置き方が違う」





と聞こえてきた。





「置き方?」





「貴志君は、バイオリンをベンチの上に置いたよ」





とある医師が教えてくれた。





きっと、何処かで見ていたのだろう。





ミナミは、疲れて病院の外にあるベンチに座っていた時の事を





言ってるに違いないと思った。





その時、ミナミは貴志とは違いバイオリンを地面に直に置いてしまった。





ミナミは、この差を考えると自分が恥ずかしくなった。





でも、貴志は一度、T医科大学病院に来てくれた。





ミナミは、なんとなく複雑な気持ちになっっていた。





それは、それと同時に貴志が何か事件に巻き込まれているの





かもしれないと思ったからだ。





ミナミは、そう思ったら悲しくなった。





それには、もう一つの理由があった。





もしかしたら貴志まで犯人に思われているかもしれないと





ある人物から聞いていたからだ。





本当に、そうだとしたらとても酷い事件だとミナミは思っていた。





ミナミは、T医科大学病院で貴志と待ち合わせが出来た事が





安心に変わるのではなく更に心配に変わってしまった。





しかし貴志の変な噂が色々と聞こえてくる。





(そんな人ではない)





とミナミは心の中で強く思っていた。





悪戯だったら止めて欲しいと思っていた。



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