第6話 ブルーのワイシャツ

ある日、ミナミは、いつもの食材で夕食の準備をしていた。


その日の食材は唐揚げだった。


鶏肉は、ちょっと冷凍されていて硬い為、そのまま放置しておいた。


夕食まで、まだ時間があると思った彼女は、テレビを見始めた。


その時、男性医師Aが話しかけてきた。


「どうして、こうなったんですか?」


テレビを見ているミナミに急に聞こえてきた。


ミナミには、その質問が難しく感じた。こうなったという事は、自分が、


どうなっているのか疑問に感じたからだ。その予兆さえ、はっきりした


覚えが無かった。


すると


「どうして、こうなったんですか?」  


と、また太い声の説得力ある男性医師Aに問いかけられた。


夕食の準備をし始める彼女は、包丁を片手に首を傾げながら


聞いていた。


ミナミは、


「こうなったってなんですか?言ってる事が、よく分かりません」


と返事をした。


そしてミナミが、


「こうなったの、こうってなんですか?どこに、かかっている言葉


ですか?」


と男性医師Aに聞いた。


男性医師Aは、1つ間をおくように


「確かに」


男性医師Aは、自分の質問した言葉を考えるように返事をした。


ミナミは、ある事を察しこう言った。


「知らないんです」


と簡単に返事をした。


これをきっかけに、ミナミは、自分の身に何が起きているのか、


男性医師の言葉で深く考えるようになった。


それを、感じとった男性医師Aは、


「・・・。ちょっと、待って下さい。別の男性医師Bと変わります」


と、もう一人の男性医師Bに代わった。


その男性医師Bは言った。


「同じ事ですいません。どうして、こうなったんですか?」


また同じ質問をかけてきた。


彼女は、途中の料理も気にしながら、同じ質問にジレンマを感じ


ていた。


苛立つ彼女は、


「すいません、時間がもったいないです。失礼します」


と言った。


すると、さっきの男性医師が、


「分かりました。あなたの言ってる事も分かりました。


そして、私たちの言ってる事に枕詞がないという事ですよね?」


と、言ってきた男性医師Aに、彼女は、うなずくように返事をし、


止めていた手を動かし料理を始めた。


ミナミは、二人の男性が枕詞とは何かと、自分の置かれた状況を


察してくれた男性医師たちに感謝した。


また、その声は迫力のある声で、ミナミは、引いてしまった、。


彼女は、この医師たちと話をしたお蔭で犯人や人違いと


思われないと思い安堵した。







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る