1 人は、野菜を食べずともなんか生きてられる。

 記念すべき1回目のページです。案外こういうのは、書いたり消したりの繰り返しでなかなか前に進めないですね。真剣になって書いてはいるのですが、うーん。どうもしっくりきません。どうしましょう。ね。

 いろいろ考えて、迷って、迷いすぎて野菜の話でもしようかと。


 さて、みなさんの好きな野菜はなんでしょうか? にんじん、きゅうり、たまねぎ、ピーマン、キャベツ、はくさい、ほうれん草、セロリ、じゃがいも、さつまいも、ゴーヤ、もやし……………とにかく野菜と区分されるものはいっぱいあります。果物だと思っているやつだって野菜というパターンもあるぐらいです。国によっての野菜と果物の定義も違うようですが、それは置いといて、野菜の種類は豊富です。

 私の好きな野菜はなんといってもトマトです。毎日といっていいほど、トマトを食べています。最近では、ADHD(注意欠陥・多動性障害)に対する薬を飲んでいるせいか、夏バテのせいか食欲がありません。正しく言えば、お腹は空くのに、なにも食べたくない、吐きそう。という状態がここ最近ずっと続いていますが、トマトだけは食べています。欠かさず食べています。そのぐらいトマトが好きです。トマトを毎日食べている理由は、単純に好きだからというだけではありません。ほどんどの野菜を食べることができないからです。

 「嫌いな食べ物は?」という質問には必ず、「野菜全般」と答えます。野菜全般と答えられた側は9割の確率で「なんで嫌いなん?」と聞いてきます。それに対して「いや、食べられないんです。というか、食べたら吐くんです」と返すと、食べたら吐くと答えられた側のリアクション7割ぐらいは信じられない顔で俺を見ます。「なんで????」と。


 昔から、学校の給食が嫌いで仕方がなかった。なぜなら、たいていの大おかずと小おかずは食べたら吐くからです。本当に酷い時は、牛乳とパンかごはんのみのお昼ごはんなので、6限目か放課後にはもうお腹がすいてすいてしょうがない小学校、中学校時代でした。

 なぜ吐くのか? これはわかりません。ですが、味覚過敏だからなのではという気がします。自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー症候群などといった人の中に、五感が過敏であったりまた鈍感だったりということがあります。

 吐きやすい傾向にある野菜は主に緑色系です。緑色系の白い部分はとんでもないぐらいです。あの野菜(草みたいな感じの)独特の汁で、うえっとなります。ひときわ苦手なのは、たまねぎです。とぅるとぅるしてたり、しゃきしゃきしてたり、もうその感覚は最悪です。あとにおいも。味覚過敏なうえ、嗅覚も過敏なので、あの独特なたまねぎ臭……思い出すだけで駄目です。どれだけ嗅覚が過敏かというと、少し離れているところで、たまねぎを切っている現場を見ずとも「あ、たまねぎを切っているな」と分かるぐらいなのです。

 また、おいしく食べれる傾向にあるのが芋といったもっさりしているもの。あと、もやしにピクルス。そして、トマト。これぐらいです。一方、果物は比較的になんでも食べれるのですが、スイカ、メロンが最近まで駄目でした。なんでだろう。無駄に水分を含んでいて、ぬるっとしてるのが苦手だったのでしょうか。


 両親は当然悩みます。野菜は五代栄養素のビタミンにあたる食べ物です。成長に関するとても大切な時期に、野菜が食べられないのですから。なので、よく野菜ジュースを飲んでいました。野菜ジュースでなら、甘くていくらでも飲めたのです。

 ある日、私の母は自家製で野菜ジュースをつくっていた時期がありました。お母さんのつくった野菜ジュースやでと手渡されたのは、強烈なにおいを放った緑のドロドロとした液体。もう、においだけで吐きそうだったのですが、それを強制的に飲まされた結果、涙が止まらなかった記憶があります。今思えば、耐え難い苦痛だったのですが、母特性野菜ジュースを飲まないと怒られるのでどうにかして、がん、ばって……たなぁ……。なぜあんなにもまずかったのか、理由はただ1つ。果物を入れなかったからです。緑色野菜100%ジュースだったからです。(母は美味しいといってぐびぐび飲んでいましたが……)

 あと、食卓にベーコンアスパラが出た時のこと。野菜は特に緑のやつは吐くものだと勝手に決めつけ、食わず嫌いをしていると、父に食べなさいと怒られたことがあります。また、焼きナスが登場した時は「まずかったら食べへんでええから、がんばって食べ」と父に言われ、がんばって食べた結果吐き気が到来。食べたナスを皿に出すと、鬼の形相で怒られました。吐くわ、怒られるわと、野菜でいい思いをしたことがありません。


 20歳を過ぎてからは、強烈な吐き気が薄まってきていると実感しています。成長した、ということでしょうか。ですがさまざまな過去のトラウマから、まだ自主的に野菜を食べようとはなりません。

 そして、最近ようやく野菜攻略法を発見しました。それは…………他の味でごまかすという手法です。野菜の味さえしなければ、吐き気を催すことなく食べられるのです!! (ただし、時と場合による)とにかく、ドレッシングや味付けや飲み物で野菜本来の味を消し、流し込むのです!!!! いや、これ、ふつうか。


 野菜から離れた生活を続け、約20年。私と生年月日が同じかつ小学校からの幼なじみの、しーちゃん(音響担当)が「人間って野菜食べれんでも生きれるんやなぁ~」とぼんやりつぶやいたことが、不思議と頭から離れません。確かに。なんとか生きてます。しかし、野菜を摂取しないせいか、慢性的な貧血で、どっちかというと便秘ぎみです。1日に1回、便は出るものだと聞いて、衝撃的だったこともありました。

 バランスの取れた食事は大切なことです。野菜を食べられなかったので食わず嫌いをして、食べたことのない野菜もたくさんあります。私もようやく突破口を発見したかもしれないいので、これからは工夫を凝らして食生活を楽しみたい次第です。


2016.7.21(木)

 

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る