目覚めのミライ

柳うい郎

第1話覚醒

その日の日曜の昼下がりのことだった。外は暑いがエアコンを効かせた部屋では昼寝に打って付けだった。そんな時にインターホンに起された。今は家に俺以外誰もいないようだ。

「宅急便でーす。印鑑かサインお願いします。」

ぱっぱっと受け取ると珍しい俺宛の物だ。品物は石…………。

開けると本当に石しか入っていなかった。持ち上げると綺麗な琥珀色の石に吸い寄せられそうだ。というか本当に本当に吸い寄せられてる!?やばいやばいやばい。磁石と磁石がくっ付くみたいに見えない力があって腕力だけじゃ逆らえない。体についても石は止まらない。それどころが石が体に入っていってる。やばい…………。やばい…………。


気が付くと自室の天井を見ていた。さっきのは夢だよな。そりゃそうだよな。でも何処までか夢だったんだ?

枕元には宅急便の荷物があることにすぐ気が付いた。そうだ石、あの宅急便の中身は。宅急便のダンボールを開けると空だった。部屋中を探し回っても中身らしきものは見つからない。さっきの夢じゃないのか……。

「やぁ。」

聞き慣れない女の声が自分の部屋で響いた。

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