春に咲きし恋の花
小町
第0話
柔らかな春の日差しがカーテンの隙間から差し込んで来る。
俺、井上健治は今日から私立藤倉学園の二年生になる。俺には目標があった。
去年までは青春など程遠い生活を送っていた。家に帰ってはネトゲに浸り、外では数少ない友人達とゲーセンに浸るか自宅付近の書店でアルバイトをしていた。
そんな生活でも青春と呼ぶ人は少なからずいるとは思う。
しかし俺は少々物足りないと思っていた。
学生時代しか味わえない出来事の数々、それを共にする友人とそして一番大事な存在。
そう、彼女である!!
青春を語るうえで欠かせない存在、それが彼女である。
去年までは彼女なんて要らないの一点張りだったが色んな恋愛ものの小説を薦められて読んだり、恋愛シュミレーションゲームなどをしていく内に恋愛に関しての関心が増えていきつい先日彼女を作りたいと思った次第ある。
そして今日から新学期だ。心機一転!もし彼女ができてもいいように頼もしく、優しい男を目指そうと心に誓った。
いつもと同じ通学路だが心の持ちよう次第で景色が変わるとはよく歌の歌詞とかで見かけるが本当にちがうもんなんだと内心関心していた。
そろそろ校門前に到着する。見慣れた自分の通う高校、 私立藤倉学園である。
そして学園の正門で見かけない制服を着た少女を目にした。
学校の象徴とも言われる大きな桜の樹をバックに立つ少女が視界に入った。あまりの美しさに視線が釘付けになってしまっていた。
遠目からだったので気付かれはしなかったが、その立ち姿は美しさそのものだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます