3
1
(句)
戸にもたれ 春の電車 待ちぬ誰
ともしれぬ愛 ただの眠気か
(読み方)
とにもたれ はるのでんしゃ まちぬだれ
ともしれぬあい ただのねむけか
2
つゆの生 もの一番の うつくしさ
見舞いに見せる 娘の演技
つゆのせい ものいちばんの うつくしさ
みまいにみせる むすめのえんぎ
3
店裏の 女はふたり 膝丸め
ただのくらがりに 何かつぶやきぬ
みせうらの おんなはふたり ひざまるめ
ただのくらがりに なにかつぶやきぬ
4
柘榴石 突いたかたちの クロッカス
夜な夜なうすく もの思いにふけ
ざくろいし ついたかたちの くろっかす
よなよなうすく ものおもいにふけ
5
服に染む 肉魚ぱん お中元
でぱあとの色 夏涼みにて
ふくにしむ にくさかなぱん おちゅうげん
でぱあとのいろ なつすずみにて
6
食いつなぎ 日々悄然と 時稼ぎ
のたうちまわり 死を迎える
くいつなぎ ひびしょうぜんと ときかせぎ
のたうちまわり しをむかえる
7
綺羅星に 煌めく綺羅を 仕立てたら
きらめくよりか ぎらつく感じ
きらぼしに きらめくきらを したてたら
きらめくよりか ぎらつくかんじ
8
切り石を 敷きつめた路 氷売り
澄みきり響く 声の切り売り
きりいしを しきつめたみち こおりうり
すみきりひびく こえのきりうり
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