短歌、記憶帖
森の 仲間
1
1
(句)
甘露玉 雨つゆはじき 肌脂
みだれ黒髪 うつくしき人
(読み方)
かんろだま あまつゆはじき はだあぶら
みだれくろかみ うつくしきひと
2
階段に 座りひとりの 膝小僧
窓の零れ日 緑の水浴
かいだんに すわりひとりの ひざこぞう
まどのこぼれび みどりのすいよく
3
風光る 醍醐の葉桜 梳き行けば
髪先の末 神のまにまに
かぜひかる だいごのはざくら すきゆけば
かみさきのすえ かみのまにまに
4
良き人に さらわれたまえ 我が娘
可愛ければと 祈り育てる
よきひとに さらわれたまえ わがむすめ
かわいければと いのりそだてる
5
骨肉に 差し込む月の ひかりあめ
ぶくりぶくりと 肌はふくらみ
こつにくに さしこむつきの ひかりあめ
ぶくりぶくりと はだはふくらみ
6
だいだいの 太陽沈み 味わいぬ
奥歯かみしめ 甘露煮の空
だいだいの たいようしずみ あじわいぬ
おくばかみしめ かんろにのそら
7
指さすと もぞりと動く 脇の肉
美術館にて 真夏の少女
ゆびさすと もぞりとうごく わきのにく
びじゅつかんにて まなつのしょうじょ
8
北海の 地獄より来たる 赤蟹の
よく似た顔に 思うとこあり
ほっかいの じごくよりきたる あかがにの
よくにたかおに おもうとこあり
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