第二話 葛藤

平成9年4月、聖二は7才になっていた。

小学校に入学をした聖二はおもいのほか緊張をしていなかった。入学式が終わり、教室へ行く。

教室へ戻った新一年生に担任の先生が一言、「今から隣のお友達と積み木を使って数を数えてください。」

なんも難しくはなかった、積み木を使って数を数えればいいというもの。だがこの時の聖二はその意味がまるで理解できていなかった。

それどころかいきなり席を立ち、教室内を歩き回る始末。とにかく落ち着きがなかった。



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