第17話 熱さの表現

 熱さ。魂。熱量。ほとばしるパトス。その瞬間にだけすべてが――。一瞬の全能感のあとの虚脱症状。想いの強さ。執着の強さ。努力の量。誰にも負けない感情。

 そういったものを感じさせてくれるものを書きたい。

 ブルーピリオド。うしおととら。G線上ヘブンズドア。BBB。マスラヲ。ネガティブハッピーチェーンソーエッジ。

 好きな作品には熱さがつきものだ。

 登場人物の熱さが読み手に乗り移って胸が熱くなる。

 気持ちが感化される。負けたくない。熱い気持ちが乗り移って、世界が可能性に満ちているかのように美しくみえる。

 そういう作品はどうやって作ればいいのだろう。

 想いと熱を篭めて書くしかない。

 ここに魂はあるか?

 ないならまだ足りてない。きっとまだできる。諦めるのはまだ早い。

 諦めの悪さの見本ならいくらでもそこにある。

 物語が囁く。

 物語が君に諦めてくれない。

 君が諦めることを許してくれない。

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