第1432話 再来と天の悪意
「次の迎撃部隊か……しかも今度は中型まで居る。
さっきの通路と同じパターンだな」
モイスはそう呟くと銃を手に構えるが其の直後に八咫が
「確かにさっきと同じかもしれないが、違うところも有るみたいだぜ」
と言って銃を構えようとするモイスを制止する。
「?違うところって一体何処なんだよ?」
せっかくの気持ちの昂りに水を差された形となった為か、モイスが若干普段より低めの声でこう口にすると八咫は
「あれを見てみろよ」
と言って天井を指差す。
モイスを初め其の場に居た面々がそれに従う形で天井を見上げるとそこには先程の通路には確かに居なかった空戦型の小型、中型兵器も確認出来た。
「今度は上にも敵が居るって訳か。
それなら納得だ、だけど良く気付いたよな」
「上って言うのは俺の領域だからな、兵器に対して優位性を取ろうと思って上に気を向ければこの状況って訳だ」
制止によって上からの奇襲という事態を避ける事が出来たモイスは八咫にぶっきらぼうな形ながらも納得した様子を見せる。
無論それは未然に防いでくれた八咫に対する感謝という面も不器用ながら入っていた。
「さて、防いだのは良いがそれだけではこの状況は打開出来ないな」
「ええ、だからまずは上を何とかしてくるぜ!!」
八咫はそう言うと飛翔し、兵器に対して接近して行く。
最も、完全に接近していくと言う訳ではない、高低差による優位性を防ぐ為に同じ位の高さまで飛翔していると言うだけである。
当然兵器もそれに対して反応を見せ、接近しようとする八咫に対して直様機関銃やレーザーを放って攻撃しようとする。
しかし其の直後に
「俺に気を取られていて良いのか?」
と八咫が兵器に対して言い放ち、それを証明するかの様に八咫の背後から別の妖術が飛んできて攻撃しようとしていた兵器に直撃し撃破する。
更に其の鋤をついて八咫が高さを揃え、兵器に対して
「黒羽の雷電!!」
と言って羽から雷撃を広範囲に向かって放ち、兵器と共に天井付近に有る生産プラントの施設も共に攻撃する。
雷撃を受けた兵器は其の場で爆散し、施設も崩れ去っていく。
だが例によって赤制御の兵器も混ざっておりそれらに対しては効果が出せない。
しかしそれを物ともしないと言わんばかりに下から放たれる妖術が八咫を支援し、赤制御だと判明した兵器を次々と破壊していく。
其の連携は見事としか言い様がなく、瞬く間に上空の兵器と施設を破壊していた。
一方地上の方も又、コンスタリオ小隊や岬の健闘により一同は兵器を追い込んでいく。
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