第1427話 次なる防衛者

そして入口まで戻ってくると今度は最初に向かった方とは反対側の通路に向かっていく。

そして其の中に駆け込んでいくと先程の通路とは裏腹に早々に迎撃用の兵器が出現する。


「こっちの通路は早々に兵器が出現か……しかも今まで見たことのないタイプの兵器だ。

だとするとやはり、此方がより重要な場所なんだろうね」

「そうだとしても私達がやる事が変わる訳じゃないわ、急ぎましょう!!」


目の前に現れた新型と思わしき兵器に対し、一行は全く恐れる気配を見せない。

まずはコンスタリオと岬が先陣を切って兵器に接近し、共に格闘術を叩き込む。

其の何方の格闘術もダメージを与えており、この兵器が赤制御でも青制御でも無い事を裏付ける。

だがその事実は一行に


「この段階で出現する兵器が赤制御でも青制御でも無い……逆にそれが不自然だね」


と更に疑問を抱かせる。


「それほど性能に自信があったのか、或いは何らかの理由で搭載を断念したのか……何れにしても此処で時間をかけている場合じゃない。

闇妖術……殲滅の闇爪!!」


涙名はそう叫ぶと一行に対し発破をかけ、爪を地面に突き立てて下から兵器に対して出現させて串刺しにする。


「兵器は一層出来たよ、さあ、急ごう!!」


涙名がそう促すと一行はそれに答える様に先に足を進んでいく。

そのまま暫く進むと一行の目の前に更に兵器が出現する。


「次の迎撃部隊か、しかも今度は小型兵器だけじゃなく中型の兵器も混ざっているね」

「それも複数体が同時に……それだけ余裕があるという事なのか、それともそれだけ切羽詰まっていると言う事なのか、どっちなのかしらね?」


新たに出現した兵器に対し、一同は全く怯む素振りを見せない。

そのまま兵器に接近し、格闘術を叩き込む岬とコンスタリオ、そしてそれを援護するシレット、モイス、八咫。

其の連携は見事な物であり、攻撃も見事に決まっていく。

だが今回は一部の兵器に何方かの攻撃が通用しない。


「くっ、今度は青制御と赤制御が紛れ込んでいるって訳ね、だけど其の程度では止まらない!!」


空狐はそう言うと


「狐妖術……紫雲の炎獄!!」


と言って兵器の集団に向かって炎を放ち兵器の集団を焼き払う。


「これで先に進めるけど、今の中型兵器の動き、少し妙な気がしたわね……」

「ああ、中々攻撃の動作をして来なかった。

何かを伺っているのか、それとも他に何か狙いが有るのか……何れにしても急いだ方が良さそうだね」


兵器を一層したものの、その行動に不可解な部分があった事を星峰と天之御は口に出す。

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