第1418話 出入り口攻防戦

真正面から多数出現する迎撃兵器とそれに対し交戦体制を取るコンスタリオ小隊、この交戦がブントとの最終決戦の幕開けである事を疑う余地はなかった。

その事を自覚しているのか、コンスタリオ小隊は嘗て無い勢いで目の前から迫ってくる兵器を蹴散らしていく。


「此方の行動パターンを学習しては居るようだけど、それでもこれだけの数がいると小回りが効かないでしょう!!」


コンスタリオはそう言いながら目の前に密集してくる兵器を次々と格闘術で破壊し、他の二人が通る為の道を開けていく。


「アンナースが目覚めた時、この世界が戦乱から開放された穏やかな世界である為にも此奴等は残しておくわけには行かない!!

此処でなんとしても決着をつけさせてもらうわ」


シレットはそう叫ぶと広範囲に雷撃を放ち、目の前から迫ってきている兵器を多数破壊する。

だが兵器の方も又迎撃部隊の増援が出現し、コンスタリオ小隊にそう簡単には通せないと言わんばかりの行動を取ってくる。


「兵器の増援か、流石に敵の本拠地だけあって出現が早いな。

或いはもう出し惜しみしている場合じゃなくなったのかもしれねえが」

「どっちにしてもこのまま押し切っていくわよ、怯んだらその隙を突かれる!!」


的増援の出現の速さにモイスが一言呟くとそれに続ける形でシレットはさらなる攻撃を行おうとする、だがその直後に本拠地より更に増援が現れ防衛の布陣をより強固なものとする。


「ちっ、更に増援が出現するってのか!!しかもさっき破壊したばかりの中型兵器も複数存在してやがる」

「というより、同時に出てきて遅れて到着したって言う風にも見えるわね」


モイスとコンスタリオは軽口を叩いているように見えるがその内心は先程破壊したばかりの、しかも高火力武装を搭載した兵器が複数出現した事に焦燥感を少なからず感じていた。


「つっ、どうする……アレだけの数が出現した以上、全ての中型兵器を破壊するのは……」

「しかもそれだけじゃないみたいよ」


更にモイスとコンスタリオが発した言葉は一行をさらなる窮地に追い込む事を意味する物であった。

その言葉通り、兵器の奥から更に大型兵器と飛行型の兵器が出現し、一向にその刃を向けてくる。


「つっ、中型兵器だけじゃなく大型や飛行型まで……これじゃ本拠地に辿り着く前に消耗しきってしまう」

「それが奴等の狙いなのかもね……恐らく兵器は無尽蔵に出てくるでしょうし」

「だけどその狙いも此処までだよ!!」


シレットとコンスタリオが焦燥感を抱いた発言をするが、その直後にそれを打ち消すような声が聞こえてくる。

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