第1412話 決戦の地へ
「戦力に取り込むとは一体どういう事なの?確かにスターは優秀な戦力ではあるけど人工生命による略継続的な戦力供給が出来るブントがただそれだけの理由で一人の兵士を欲するとは思えないわ」
コンスタリオがそう口にするとそこに
「そうだよ、ブントは只戦力として利用する為に星峰を取り込もうとした訳じゃない、星峰の家系が代々ブントと敵対して居る家系であったからそれを丸々自分達の方に取り込もうとしたんだ」
と言う天之御とは別の声が入ってくる。
「今の声、魔王の声じゃないな。
他にもそこには誰か居るのか?」
モイスは天之御にそう尋ねる。
コンスタリオ小隊が見つめているモニターには天之御だけが写っており、他に誰かが居たとしてもその誰かを見る事が出来ない様になっている為、モイスは訪ねているのだ。
だが言葉はしっかりと聞こえたのか、其の誰かは
「そう、僕は……」
と言いかけるがその時警報が再び鳴り始める。
「今度は何だ?」
司令がこう口にするとシレットが近くにあった機器を確認し
「各タウンに再び刻印を刻まれた兵器が出現しました!!現地で待機していた迎撃部隊は直ちに交戦体制に入っています!!」
と警報が作動した理由を説明する。
「ちっ、さっきの魔王の放送の後にも仕掛けてくるって事はもう形振り構ってられねえって事か!!」
モイスがこう発言すると同時に天之御達の方にも警報とは別の連絡が入る。
「此方にも何か通信が入っている、そちらにも聞こえる様に繋ぐよ!!」
天之御がそう言うとコンスタリオ小隊側にもその声が聞こえる様に設定し、声が聞こえているかどうかを確認する。
それに対しコンスタリオが首を縦に振って頷くと天之御達の元に
「殿下、先程出現したブントの兵器の反応を逆探知した所、その出処と思わしき場所はやはり先日の施設に記録されていた本拠地らしき場所から出現していると考えてまず間違いないと思います」
と言う魔神族の兵士の声が聞こえてくる。
どうやらこの兵士は魔王陣営の様であり、現在出現している兵器が何処から出現したのかを伝える為に連絡してきたようだ。
そしてそれを聞いた
「って事はつまり、お膝元の戦力を各地に出撃させなきゃいけねえ位には追い詰められてるって事だな!!」
「ええ、この機に仕掛ましょう。
例え現時点においても戦力が製造されているとしても少なくとも抱え込んでいる場合でないというのは事実なのだから」
モイスとコンスタリオが熱り立つのを聞き、司令も
「うむ!!コンスタリオ小隊に命ずる、ブント本拠地を殲滅せよ!!」
と指示を出す。
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