第1358話 北大陸に迫る邪念
「これだけの巨大兵器が配備されているとなると、此処は余程大事な場所なの?それともこの通路の先がそれ程重要なエリアなの?
それを確かめる為にも此処で足止めを食らう訳には行かない!!」
天之御は言うと一斉に攻撃してきた兵器の攻撃に対して回避行動を取りながら接近し
「魔王剣術……冥府の一閃!!」
と言って兵器に接近し剣を振るってその斬撃、そして衝撃波で巨大兵器を一掃する。
その攻撃で兵器が崩れ落ちるのを確認すると天之御は
「これで多数の兵器を破壊出来たけど、やはり中には赤制御の個体も居る。
この兵器が皆の所にも存在していたら……そう考えると恐ろしい物があるね……」
実際には的中していない予想なのだが、大型兵器が多数出現したという事実は天之御の心中に一抹の不安を抱かせる。
だがその内心を確認する手段がある訳でもなく、天之御はそのまま前の通路へと飛び込んでいく。
そしてその先へと向かっていくと他のプラントの通路と同様、目の前には出口への空間が広がっていた。
そこから通路の先へと向かい、通路の外に出るとそこには広大な空間が広がっていた。
「此処は……一体何処なの?転移魔術で繋がっていると言う事は此処が人族側の勢力下である可能性は極めて高いけど、こんな所は見た事が無い。
少なくとも僕達の味方の陣営ではなさそうだ」
通路の外に出た天之御はこう呟くと手元に端末を取り出し、星峰が制作したデータを使って自分が今何処に居るのかを調べ始める。
そしてその結果が出ると天之御は困惑させる。
「えっ!?此処は……北大陸の地下!?だけどこんな所は見た事が無い……だけど北大陸であるならそもそも魔王陣営でない人族のエリアは知れている。
逆に言うと此処はブント側にとって重要なエリアである可能性も高いけど……」
北大陸の地下に存在しているという事実があまりに困惑をさせているのか、その声は普段の天之御からは考えられない程動揺していた。
だがそこは魔王と呼ぶべきなのか、直様冷静さを取り戻し
「だけど此処が北大陸であるなら知る事が出来たのは幸いだね、周辺に兵器は見当たらないけど少し調べてみた方が良いかも知れない」
と呟いた後、周辺を調べ始める。
すると外に出る扉が設置されていることを見つける事が出来、此処が単なる地下洞窟ではなく、人為的に整備されている場所である事を知る事が出来た。
「外に出る扉か……となると此処は人為的に作られた場所なんだろうけど……」
だが天之御の内心に生じている疑問はそれではないようだ。
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