第1270話 到達する目的地
一方コンスタリオはシレットの提言を受けて更に其の足を早め、シレット、モイスもそれに付いてくので精一杯になってしまう。
だが其の程度の事は今の彼等にはさして問題ではなかった、それ以上の問題が次々と起こっているからだ。
「データルームやプラントの制御装置のある場所はまだ特定出来ませんね……早く見つけ出さないと厄介なことになりそうな気がします……」
「いや、もうなってるかもしれねえぜ、さっきのプラントの時も此処を脱出する時に兵器が押しかけて来ていたからな。
もしそうだとしたら既に外には兵器が密集しているかもしれねえ」
シレットとモイスが外の様子に対し心配する一方、コンスタリオは
「其の点も気にはなるけど、今はそれ以上に神経を使う必要があるわ、外から見える兵器の部品が徐々に基礎部分に移りつつある、プラントの上流はもうすぐかもしれないわ」
と窓から見える光景がプラントの上流に近付きつつあるという事をシレットとモイスに告げる。
其の言葉通り、プラントの上流部分はそれから間もなく到着する事が出来、其の目の前には制御装置、或いはデータルームらしき扉があるのも見つけ出す。
「此処が目的地なのか、それとも違うのか……まあ、それを気にしていても仕方ねえな!!」
「ええ、行きましょう!!」
扉を目の前にしてシレットとモイスも気合を入れ、扉を開けて先に進んでいく。
すると其の中は膨大な数の機械が置かれており、モニターも多数あり、そこに映し出されている映像が生産プラントの中を映し出している事がコンスタリオ小隊の予測が正しい事を証明していた。
「これだけの機器と映像、やはり此処は生産プラントの制御装置かデータルームなの……」
コンスタリオがそう告げるとシレットは
「それを確かめるにはこうするのが一番でしょう!!」
と言って機器に接近していき、其の電源を入れて機器を起動させる。
すると目の前のモニターに表示されている映像が生産プラント内の映像から機器に記録されているデータを表示しているであろう内容へと変わる。
「機器が起動したと同時に映像にも変化が……此れはやはり、データルームなのかもしれないわね」
コンスタリオはそう告げるとシレットが起動した機器の目の前に置かれている椅子に腰掛け、機器の操作を開始する。
そして機器を操作していくと兵器のデータらしきファイルを発見する。
「データファイル……此れにもやはり仕掛けられているの?」
先程のプラントでの一件からこのデータルームのデータにもパスワードが仕掛けられているのではないかとの疑問をコンスタリオは抱いていた。
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