第1201話 唐突な答え

その時、ブエルス側のサイレンがいきなり鳴り始める。

しかも其の音は明らかに敵襲警報の音であった。


「一体何が起こったのです!?」

「今此方で確認しているところよ……これはもしかしたら今の問題の答えを出してくれるかも知れないわね」


ブエルスの司令官が少々困惑した声を上げるとそれに対して星峰が冷静に分析しつつも目の前の機器を操作して調べ始める。


「今の問題の答えって……件の場所で何かあったの!?」

「件の場所かどうかは分からないけど北大陸とブエルスの境界線付近に熱源反応が多数感知されたわ。

しかもこの反応、明らかにここ数日で出現した兵器と同じタイプの熱源反応よ」

「つまり……私の育った場所の近くに兵器が出現しようとしてるって事!?」


シレットが少し困惑した声を上げると星峰は一見すると淡々とした様子でこう口にする。

だが淡々としている様に思えるその声にも明らかに揺らぎが感じられた。

少なくとも天之御はそう感じられた。


「という事はやはり、其の場所に何らかの問題があったという事なのでしょうか?」

「それは現地に行ってみないと何とも言えないわね、只、何れにしても兵器が出てくる以上このまま放置は出来ないわ」


星峰がそう言うと一同は立ち上がり転移妖術を発動させる、どうやら現地に向かって兵器と戦うつもりの様だ。

それを察したのかシレットは


「現地に向かうつもり何ですか?」


と天之御達に問いかける。


「ああ、兵器が襲撃してくる以上じっとしている訳にはいかないからね」

「なら……」

「なら私も同行させて欲しい……そう言いたいの?」


天之御に確認したシレットがなら……と言いかけるとコンスタリオが其処に横から口を挟む。


「そのつもりです!!記憶にないとはいえ私が育ったタウンをみすみす襲撃されるなんて嫌です、駄目何ですか?」

「ええ、駄目よ。

貴方だけで行くというのはね」


シレットの問いかけに対しコンスタリオは一見すると単独行動をするなと言っている様にも思える発言をする、だがその後に続いた言葉はそうでは無いという事を暗示していた。


「え!?それってつまり……」

「そうよ、私達も同行するわ!!件の兵器が出てくるというのであれば私達としても放置する訳にはいかないもの」


少し困惑した声をあげるシレットに対しコンスタリオは自分とモイスも同行する事を告げる。


「単独行動の権限はまだ健在ですよね、司令官?」


確認する様に司令官の方を向きながらコンスタリオはそう告げる。

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