第34話 魔性の胎児

直後に魔法と銃弾がその場を乱舞し、それが終わると同時にその場にいた魔神族兵士は全員その場に崩れ落ちる。


「さあ、急ぎましょう」


それを確認したコンスタリオが先を急ぐ様に指示すると一同は施設内に突入していく。だが中に入ると早くも次なる兵士が現れる。


「お前達相手に遊んでいる時間は無い!!」


スターはそう叫ぶと腰の剣を抜き、すれ違い様に次々と魔神族の兵士を切り倒していく。その度に魔神族の赤い血が床を濡らし、その体は崩れていく。後から来た兵士が事情を知らなければ気を失ってしまうかもしれないレベルで。


「後続の部隊の進路も確保していくわよ」


コンスタリオの指揮の元、入り口から奥へと突入したスター達はその奥で「実験研究室」と書かれた部屋を見つける。その中に突入すると研究員らしき魔神族、そしてその奥にある機械、ここで何かをしているのは明白であった。


「な、何者だ!?」


魔神族がそう言い終わる前にモイスは銃弾を撃ち込み、その場に倒れ込ませる。


「悪いな、今は挨拶してる時間もねえんだ」


そういったモイスの後から部屋に入ったスター達、だがその奥にある機械を見てその顔がより険しい物に変わっていく。そこにあったのは大型のカプセルとその中に入った液体、その液体の中に包まれている大型魔神族であった。


「な、何よこれ・・・」


手元を震わせながら言葉を絞り出すシレット、それを見たスターも


「ああ・・・酷いな・・・」


と同意する。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る