第18話 奥の手の違和感

数で負けている人族は苦戦するかと思われたが、以外にも兵士に対しては人軍が押し込んでいく。


「おいおい、話が違うじゃねえか、何でこいつ等が出て来るんだよ!?」


そう話した直後、その兵士はモイスの銃弾に倒れる。だがその言葉を聞き逃しは一同はしなかった。そのまま勢いに乗り、魔人族を追い込み返す人族。だが魔人族の巨大兵士が投入されてくる。


「あの兵士・・・否、獣と言うべきか・・・何か異質な気を感じるわ」


コンスタリオがそう呟くとスターは


「ええ、既に一度交戦した相手ではありますが、やはりあの時と同じ・・・一体一体からは思念は感じられません」


と続ける。


「ええ、あれを何かと言えば・・・ただ暴れまわるだけの野獣・・・しかも今回はそれが複数体居る。あれが奴等の奥の手なの?」

「制御出来ない存在を奥の手に使うのはリスクが高すぎません?ま、その辺りは考えていないのかもしれませんけど」


コンスタリオが続けて行った発言にシレットも続ける。


「兎に角、ここから先にあの兵士を行かせる訳には行きません。現状で確認出来るのは四体。他の兵士達と協力して確実に数を減らしましょう」


コンスタリオがそういうとコンスタリオ小隊の面々は大型兵士四体がそれぞれ確認できる小高い丘から降りていく。その最中シレットは


「サンダー・ボルト!!」


と言って手から拡散する雷撃を放ち、全ての大型兵士の足元に居る魔人族兵士を攻撃し一掃する。そして丘の下に降りるとまずは一番近くにいる巨大兵士の胸部にモイスが


「さあ、たっぷりと喰らいな!!」


と言って銃弾を連発する。一発一発は弱いがそれが集まった結果、兵士は耐えきれずに倒れ込む。

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