第九話

突然だけど今回は僕、柳かりんが語り部をするぜ!

何故かと言えば、桜田が当事者になっちまったからな!

語り部は当事者じゃダメなのは当然だろ!?

ってことで今回は僕がやるからな!語り部のツッコミはないからな!


「こんにちは」

早速来やがったぜ。

「よお、玲菜、昨日帰りがけなんかあったか?(ニヤニヤ)」

「...?いえ、別に何も」

「嘘だ~、あったでしょ~?」

「いや、本当に何の話ですか?」

あ...あれ...??


<昨日>

「成功したって何がだよ!?」

「玲菜ちゃんの家って郵便局の方でしょ~?」

「そうだけど、それがなんだよ?」

「浩大くんって、意外に優しいところがあるじゃない~?浩大くんなら方向が同じなら一緒に帰ろうとするんじゃないかな~?」

「おー!!!しの頭いいー!!」


<今日>

「__ってしのも言ってただろ!!!」

「もしかしたら~って言っただけだよ~」

「全然話が見えないんですが」

「昨日あいつと、桜田と一緒に帰らなかったのか!?」

「ああ、一緒には帰りましたけど」

「やっぱりなんかあったんじゃねえか!」


「いや、世間話して帰っただけですし」

「そんなわけねえだろ!?--~~~ああもうっ、お前あいつのこと好きなんだろ!?わざわざ言わせんな!」

「いや...どうしてそういう話になるんですか...」

「だ、だって、...え?え?どう見てもあれだったし」

「かりん~、落ち着いて~」

「だから昨日私たちをくっつけようとしてたんですね?」

「そうだよっ!!(投げやり)」


がらっ。

「おーっす」

「あ、桜田!お前...」

「みんなパ○ツ何色~?うち水色~」

「黒です」

「そんなことやってる場合じゃねえだろ!」

「お?柳、遂に囲碁将棋やる気になったのか?」

「んなわけ」


「お前、昨日帰り際になんかなかったか!?」

「なんかってなんだよ。進路の話とかしてたが...」

「真面目かっ」

「俺はいたって真面目だ」

「全部うちらの思い違いだったみたいだね~」

「くっそー!!面白くなると思ったのによー!!」

「は?」


「じゃあ私そろそろ帰ります」

※桜田は既に帰宅済。

「あ、待って~、私も一緒に帰る~」

「えっ、ちょ、待って僕一人...」

ばたん...。

え、ちょ、まじかおい。


<一方そのころ>

「玲菜ちゃんたち、意外に演技派なんだね~」

「しのさんまで何を...」

「やっぱり告白したんだね~?」

「...」

「さしづめ、今まで通り過ごそうってことに決めたってとこかな~?」

「エスパーですか」


「うち、なんでか人間観察は昔から長けてるんだよね~。で~、結果はどうだったの~?」

「結果は...」

「...」

「友達のままでいたい...って」

「...浩大くんらしいね~」


「桜田さんらしい...?」

「現時点では決められないけど、まだチャンスは消えたわけじゃない。それって浩大くんの優しさがにじみ出てるんじゃないかな~」

「...そうだといいですね」

「私も応援してるよ~」

「ありがとうございます」


「そうそう~」

「?」

「かりんには教えてあげないの~?」

「フラれたなんて言ったら、絶対からかわれますよ」

「それもそうだね~かりんにはちょっと反省してもらわないとね~うちがあとでお説教しとく~」

「お願いします」

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