第七話

いつものように部室へ入...ろうとしたところで大戸とばったり出くわした。

「おう、もう治ったのか?」

「お、おかげさまで...」

「そか、それなら良かった」

二人で部室へ入る。

柳と東条が揃って目を点にする。

「「え?」」

「え?」


「え、あ、いやー、玲菜とお前が一緒に来るなんてなんか意外だなーって(ニヤニヤ)」

「今廊下でばったりあったんだ」

「へえ~(ニヤニヤ)」

「ふぇっ!?...あっ、パ○ツ!パ○ツの色何色です!?」

「無理にいつもの方向へ持ってかなくていい!!」

「僕は...」

「しゃらっぷ」


「さて、今日こそ囲碁将棋...」

「今宵は如何なる卑猥な魔導書が開かれるのか...」

「まだ宵じゃねえけどな」

「今日はこれだぜ!」

「幼女系ですか」

「幼女ちゃんってぷにぷにしててかわいいよね~」

「聞けええええええっっっ」


「桜田さんもエ○マンガ読みませんか?」

「興味ねえっつってんだろ!」

「そうですか...」

「つーかお前ら、そんなもんより少女マンガとか読めばいいだろ」

「エ○いシーンがなかったら面白くないじゃないですか」

「知らん!!」

「「...(柳と東条が目配せ)」」


「おい、やっぱりあれじゃないか?(小声)」

「確かにその節があるかもねえ~(小声)」

「このままうまくやればラブコメ展開も期待できるぞ(小声)」

「うちらも楽しめるし本人たちは近付けて一石二鳥だね~(小声)」

「...お前らなんかたくらんでるだろ」

「「サア、ナンノコトダカサッパリダヨー(棒)」」


「あ、ごめ~ん、部活の報告書教室に忘れてきちゃったみたい~、浩大くんと玲菜ちゃん行ってきてくれる~?」

「は?自分で取りに行けよ」

「そ、そうですよ!だいたい、一人で済むようなことじゃないですか!」

「あれれー?玲菜なにをそんなムキになってるのかなー?」

「なってません!」


「失敗だな(小声)」

「そうだね~(小声)」

「あ、報告書ここにあんじゃんー(棒)」

「本当だ~、ごめんね二人とも~(棒)」

「お前ら...絶対何か企んでるだろ」

「そんなわけ...」

「り、理由は知りませんが、私と桜田さんを二人にしたいようですね」

「うちらはそんなことしないよ~(棒)」


「嘘つくならもう少しマシな嘘をつけ。...で、なんでそんなことしてんだ?」

「この前の延長戦でラブコメ展開でも狙ってるんじゃないですか?」

「「ギクギクッ!!!」」

「図星か」

「ハ○ピータ○ン上げるからゆるして」


「ふっふっふー、バレちゃあ仕方がない」

「っていうか玲菜ちゃん、よくそんな細かいところまでわかったね~」

「やっぱりですか」

「結局僕たちと思考回路は同じってことだな」

「否定はしません」


「私、今日はもう帰りますから!」

「俺も、今日バイトあるし」

「あ~、そうだ~、浩大くん、雑誌の懸賞はがき郵便局に出してきてくれな~い?」

「なんで俺!?」

「うち、家反対方向だから~」

「俺もだよっ!!!」


「おねが~い!」

「...仕方ねえなあ...」

パタン(二人退出)。

「かりん~」

「ん?」

「成功しちゃった~」

「へ?」


下駄箱にて。

「んー、大戸の家、郵便局の方だったろ?」

「は、はい」

「途中まで一緒に行こうぜ」

「!!!?!!???!え、えっと、あのっ.....」

「嫌ならいいけど」

「え、いや、あの、嫌じゃ、ない、です(プシュー)」

「じゃ、行こうぜ」


後であいつらの企みを聞いて説教してやんなきゃな。

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