第361話 駄目で何が悪い
即座に都に帰還したことにより、袁紹の許都侵攻を食い止めることが出来た曹操であったが、彼の気持ちはこれっぽっちも晴れなかった。
(多くの部下を失った。・・・なのにその成果はオールゼロ。なんと情けない・・・。)
曹操にとって、此度の戦は完全に無駄であった。
死んだ家臣たちに顔向け出来ぬ情けなさ。
口先だけの自分を責めることしか出来ぬ、自身のダメ人間っぷりに、曹操は辟易してしまっていた。
思い返せば、本章では、彼に良い所は一つも無かったのではなかろうか?
・見栄を張って袁術討伐連合軍のリーダーに立つも、仕方なかったとはいえ、グダグダな進行で兵たちを疲れさせる無能っぷり。
・攻城戦において、ダメなアドバイスで部下を困らせ、最期には部下に濡れ衣を着せて首を刎ねる非情っぷり。
・いざ袁術を討とうとするも、自分の家が危ないから帰宅するという中途半端っぷり。
・過去の因縁の相手に気合を入れて戦いを挑むも、策を完全に見破られ、五万の兵を失うという大敗っぷり
・このままでは終わらんと、一矢報いて返り討ちにするも、またしても自分の家が危ないから帰宅するという信じられない運の悪さっぷり。
・加えてその帰宅途中で、追撃戦に敗れるという、もうこれはアカンっぷり。
『曹操!完全に迷子!!』
負の回廊に迷い込んでしまった曹操は、果たしてこの回廊を抜け出すことが出来るのでしょうか?
頑張れ曹操!
負けるな曹操!
君なら出来る!絶対出来る!
君は王だ!主人公だ!英雄だ!
イケる!ヤレる!乗り越えられる!
諦めるな!突き進め!限界を超えろ!
ファイトだ!曹操!行けえぇぇぇぇぇぇ!
ウオオオオォォォォォーーーーーッ!!!
第十五章 完
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