第193話 戦う意思を見せること

 一方此方は徐州にて。

 徐州にいる陶謙は完全に諦めムードに入っていた。


「もうだめだぁ・・・おしまいだぁ。あんな大軍に勝てっこない。ここは潔く自害して彼に首を差し出し、民と兵の命を護るほかあるまい。」


 陶謙は集めた諸将を目の前にそう告げた。

 しかし、将の大半は、


「何を寝言言ってる!ふてくされる暇があったら戦え!」


「そんなことをしても無駄だ!奴を倒さなければ、この徐州は終わりだ!」


「何が徐州の太守だ!そこまで性根が腐っていたとは!消えうせろ!二度とそのツラ見せるなっ!」


 と陶謙をとても優しく諫めた。


 上司想いの優しい家臣たちの叱咤激励を受けた陶謙は、


「バカなやつらめ・・・・そうだ・・・そうだな!諦めてたまるか!くわぁ~~!!わしが陶謙だ!!!」


 と気持ちを立て直し、家臣たちと共に策を練ることにした。


「・・・で、どうすればこの徐州は助かるのだ?」


「他国に救援を求めるのが得策かと思われます。」


「・・・結局他人に頼るしかないのか?」


「ないでしょ。ってか他に策があると思っているのなら、とんだ能天気野郎ですね。」


「そうか・・・ならば急ぎ他国に救援を求めることとする。皆、スピーディーに行動開始じゃ!」


「「イエス・ユア・マジェスティ!!」」


 こうして陶謙一派は直ちに行動に移り、救援を求める使者を各地に飛ばしたのであった。

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