第16話 袋叩きはかわいそう
幽州軍は軍を3つの部隊に分けた。
3つの部隊に分けた後、関羽と張飛は作戦通り、左右の待ち伏せ場所にそれぞれ向かった。
「鄒靖将軍。準備が整いました。私たち中央部隊は奴らに突撃するとしましょう。」
「よし!では全軍突撃ーーー!」
ウオォォォーー!という叫び声をあげ中央部隊は黄巾賊に突撃を開始した。
中央部隊が突撃すると、黄巾賊たちはすぐに戦の支度を整え、中央部隊に突撃していった。
「野郎ども!官軍なんか蹴散らしてしまえ!」
「ウッヒョーーー!!」
黄巾賊は前回の戦の勝利に酔いしれているのか、ノリノリであった。
中央部隊と黄巾軍が少し戦うと、中央部隊が「こりゃかなわん」とわざとらしい言葉を吐きながら退却を始めた。
「ハハハ!ウヒヒ!ホヘヘ!見て見ろ野郎ども!官軍なんてあんなものよ!追いかけろ!追いかけろ!奴らを皆殺しじゃーー!!」
黄巾賊の大将がそう叫ぶと、部下たちもは気味の悪い笑みを浮かべ、中央部隊への追撃を開始した。
そして、中央部隊と黄巾賊が追いかけっこを始めてから少し経過したのち、黄巾賊の左右から「ジャーン!ジャーン!ジャーン!」とドラの音が鳴り響いた。
「うっ!!」と黄巾賊一同が気付いた時にはもう手遅れであった。
左右から猛将関羽と張飛の2人の部隊が黄巾賊に襲いかかった。
黄巾賊は挟み撃ちにあい、阿鼻叫喚の世界になった。
「ドブネズミ共!くたばれぇーーー!!」
「天誅だ!天誅でござる!」
関羽と張飛の武力は凄まじく、彼らが得物を一振りすると、5人もの黄巾賊の首がピョーンと宙に舞った。
さらに、逃げていた中央部隊が
黄巾賊は左右正面の三方向から攻められる形となった。
「ギャース!!」と叫びながらやられ続ける彼らにとどめの一撃が来た。
今回の作戦名は『腹黒い三連軍攻撃の計』である。
劉備軍と鄒靖軍で2軍。では残りの1つの軍はなにか?
それは青洲軍である。
幽州軍の活躍で黄巾賊が左右正面から袋叩きにあっている様子を見た青洲軍は城から打って出て、黄巾賊の背後を襲った。
黄巾賊は前後左右からの三軍圧縮攻撃を受けて壊滅した。
こうして、一度の敗北の後、幽州軍は青洲軍の救出に成功したのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます