第3話 純粋

(らいあサイド)


今日も、思いを伝えられずにいる私・・・。


翔が気づけばいい・・・いや、言わなきゃ伝わらないよね!


でも、言ったらきっとこの関係が崩れるんだろうな・・・。

それだけは嫌だな

神様がなんかの拍子にあいつに伝えてくれないかな・・・

そんな虫のいい話があったら悩む人なんていないか。


でも、悩むことが恋の醍醐味だと私は思う


そうすれば、きっと今より成長できる気がするから。


テニスだったり、すべてにおいて上達する。


隣に座ってるあいつをみて、「好きです」といいそうになる。

きっと、今はグラスに思い・・・水が入ってる満タンの状態なのだろう

でも、いつかは。あふれて、壊れて、流れて・・・

その時には、無意識に「好きです」と伝えられるだろうか


この気持ちにふたをしてもグラスの水はきっと流れてくる。


好きだから、こんなに悩むなんて初めてだ


翔の存在がいつの間にか当たり前になってた

翔の横顔を見るのが日常になってた一緒にふざけるのが癖になってた

一緒にバカなことして、騒いで。遊びまくって


でも、向こうはどうなんだろう

きっと「友達」止まりなんだろう


空は蒼く晴れて、雲ひとつない夏空で、太陽がまぶしいのに


私の心は曇りで、太陽すら見えなくて、風が冷たい


心做しか、空まで曇ってる気がした


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