オカルトなお話

@yacou

第1話 さ、お話の始まり始まり

どうも、皆さん。

このお話の解説者兼実況者兼ナレーションを務めさせてもらう

天国の人間(つまり霊人)の風臥(ふうが)と申します。

私の生……いやいや、彼の生涯を誰かに話したくなりましてね。

そしてこれから始まるお話は、きっと激しくて、ちょっと静かで、少し不思議なことでしょう。


では、お話の始まり始まり



1995年7月22日午後7時7分17秒

大日本国N県T市蓬來町の小さな病院にて、風雅利 夜孔、生誕……

この年は世をも揺るがす大震災があった。多くの死者が出、多くの負傷者が出、多くの被害が出た………

この国の皆が協力し合い、復興を、と、良き人々がそう呼びかけあった年でもあった。

だが、幸いにも夜孔の故郷は奇跡的に震災を逃れたのであった…


2001年5月1日

夜孔は田舎住まい、山の近くの古風の一戸建てに住んでいる。

「いってきま~す!!」

なんとも元気な声ですぐ近くの裏山に遊びに行こうとする夜孔。

「いってらっしゃい、気をつけてね~」

優しい母の声が家中に響く。

「うん!」

そう頷いて元気よく走って出かける。今日は雲1つ無い晴天だった。

「今日は山で宝探しだ!やるぞ~」

心のワクワクでうずうずしながら山の中へ入っていく、

整備もされていない複雑な道らしき道を辿って入っていく。

そして…

宝探しに夢中になって早2時間が過ぎた。さすがに休憩、木に背をもたれて、

「ぷは~」

水筒に入れてある麦茶をごくごくと飲んだ。ほっと一息ついたところで、思い出す…

「お宝なかなか見つからないな~」

そう、まだお宝らしきお宝はまだ1つも見つかっていなかったのである。

これには夜孔もちょっとがっかり、 

「ん~」

少しもやもやしていた。無意識にふと、横をむくと、

何か不気味なオーラを放つ何かを見つけた。

「何だろう、お宝かな?」

草の陰になって何かよくわからない。

少年、夜孔は不気味なオーラを放つ何かの方にゆっくりと近づいていったのだ。





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