第7話
村を作るとうえで、否。生活をする上で必要なのは雨風を凌げる住居と食料。これは生きていく上では外せない。服も必要だが、それは最後だ。
なによりも生きる上で必要なのは食料だ。食料がなければ飢えて死ぬし、水がないと二日ももたいからな。
雨風を凌げる建物だが、こちらは凍死や体調不良をさけるために必要だ。もちろん衣服も必要だが、彼等が今着ている物を使い回せばいい。
さて、一番の問題の水だが、こちらは薬品の栄養ドリンクを与えることで問題ない。続いて食料はコカトリスの卵と魚、モンスターの肉がある。コカトリスの肉は増やしている段階なのでなしだ。もちろん、ブラッドウルフ達の肉もなしだ。
というわけで急いで住居を作る。必要な資材は木材と石材。木材は近くの森から斬り出してきたらいい。石材は石切り場もないし、灯台の場所を崩すわけにもいかない。そんなわけで土魔法を使えばいい。
「さて、防壁を作る前にまずは全員が住める簡易的な家を作る。まずは指示するように土魔法で壁を作ってくれ。それを木材で補強する。魔法を使える奴以外は木材の加工と蔦を縄にするのをやってくれ」
一応、できるまでは店や細菌を操作して作ったキノコハウスで住んでもらえばいい。正直、キノコハウスは怖くて住みたくないが、他の奴等なので気にせずに提供できる。後処理はは焼いてブラッドウルフ達に食べさせればいい。
「「わかりました」」
地面に木の棒を使って25メートルくらいの線を引いていく。作るのは縦25メートル、横50メートルの倉庫を作る。まだ倉庫は必要ないが、今のところは全員の寝床として使えばいいから作らせてもらう。
「じゃあ、土魔法を頼む」
「はい! アースウォール!」
「行くぞ!」
女性と男性が土魔法を使って壁を生み出してくれる。もっとも、せいぜい作れるのは1メートルの土の壁なので、魔力回復薬をがぶ飲みでやらせる。自分達が泊まる場所なのだから、頑張ってもらう。
壁ができたら、先端を尖らせた丸太を壁に寄り添わせて打ち付ける。その丸太には無数の穴を開けてそちらに別の丸太を合わせていく。格子状に組み込んでいく。
高いところで作業する足場を作り、5メートルほどの高さで作る。25メートルの壁一つを作るのに二日ほどかかった。つまり、全部で12日も経った。それでようやく四方の壁ができた。
続いて屋根を作る。
屋根は丸太を割って作った板を乗せていって縛る。そこから中心部に支柱を立てて、天辺に50メートルに連結させた木材をセットする。そこに無数の穴を開けておいて、斜めに入るように加工した木材を通して屋根を作る。これで三角形のになった。天上の部分はしっかりと削って三角にしてあるし、問題ない。後は水を弾く薬品を染み込ませて終わりだ。床はキノコベッドを用意してあるので、しばらくは大丈夫だ。他の家が完成すれば板を置いて床を作ればそのまま倉庫として使えるのでこれでいい。
他の奴等もこれで家の作り方は理解したので、頑張って自分達で作ってもらう。流石木材を用意するのはエミリア達に頼んだ。
現在、食料の生産は問題なく、彼等への供給も大丈夫だ。彼等には野菜メインに渡して魚も渡している。魚は泳いで取ったり、釣りをしたりして確保している。
さて、フランの方はどうかというと、ブラッドウルフ達を綺麗にして、首輪を鶴や花を使って花の冠を作ってつけている。ブラッドウルフ達は移動手段に護衛、狩猟犬としてもとても役立っている。肉の供給源がコカトリスを除けばこいつらが基本的に取ってきてくれる。
ブラッドウルフを除けば、フランは楽しそうにお店をやっている。何せ、ちゃんとお店ができているのだ。住人が増えたから、物々交換ではあるが一応、運営できている。
「フラン、どうだ?」
「ちゃんとできてますよ。今日も五つも交換しました!」
「そうか、頑張ってるな」
「えへへ~♪」
フランの青みがかかった銀髪を撫でてやる。ちなみに買いにくる奴等は治療用ポーションや各種強化ポーション、解毒剤とかだ。彼等が外に出てとってくる物をポーション類と交換してもらっている。薬草とか色々だ。一応、どれがどれかわからないので、俺が薬にできるかどうかで判断して、一つは見本として押し花にしておいている。
フランを可愛がっていると、店の中にステラが入ってこようとしていた。彼女の手には大きな猪が握られていて、大きさ的に入ってこれない。
「ステラ、外にでるからそのままで待っていてくれ。それは中に入らない」
「ん、わかった」
「すごくおっきい猪さんです」
「今日はこれで決まりだな。普通に焼くのもいいが、鍋もいいな」
外にでると、全長3メートル、高さ1メートルもある猪が横たわっていた。致命傷は瞳から入った石の刃だ。ステラが持っている武器は石器なのでそこまで強くはないが、高速で放たれるので十分に凶器になる。
「血抜きと内蔵の処理は?」
「……終わってる。血抜きはぐるぐる回った。内蔵は手をだしてない……」
「わかった。エミリア、手伝ってくれ。飯に関することだ!」
叫ぶと、すぐ後ろにエミリアがいた。彼女の手には大きな石でできた鍋が握られている。どうやら、今日は鍋を作っていたみたいだ。エミリアは食に関してはかなり力を入れている。幽霊になっていた時、暇だったからだろう。
「食事は娯楽です。手は抜きません」
「わかってる。血抜きは終わってるようだから、解体してくれ」
「任せてください。いきますよ」
聖剣を使って大きな猪を解体していく。腹を裂いて腸や内蔵を抜き取っていく。内蔵などは薬にも使えるので確保するが、シェイクされてぐちゃぐちゃだ。これは血抜きの時に振り回したせいだろう。
「皮はお任せします」
「ああ、すぐになめし革にする。ステラとフランは火の用意をしてくれ」
「はい。火はつけるから、薪をお願い」
「ん、了解」
ステラが薪を集め、フランが発火用の薬品をかけて火をつける。その上に石でできた鍋を置いて加熱していく。鍋の中には水を入れて野菜と一緒に斬ったばかりのイノシシの肉を入れて煮込んでいく。
それ以外は串に刺して焼いたり、干物にしていく。全部塩で味付けしているので、味自体はあじけない。胡椒とかが欲しい。それに物々交換にも限界があるし、貨幣をどうにかして用意しないといけないな。いや、その前に鉄とかだな。ステラにまともな装備を与えてやりたい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます