1-12 ????にて

俺は町を歩いている。

辺りは人がまばらだが、歩いている。

そして、誰もいない所を歩いていると、

どこからか声が聞こえてくる。

「少し待つのである。」

「なんだよ、特殊課の偉いさんかよ。」

面倒くさい時に、面倒くさいやつの声が

闇夜の中から聞こえてくる。

「ちっ、姿を現せよ。」

「見られては困るので、このまま話を

進めるのである」

「ちっ、面倒くせぇ…」

仕方なく話してやることにした。

「単刀直入に言うが、八百屋の新人を

殺してほしいのである。」

「はぁ?なに言ってんだ?仮にも、

あんたは偉いさんだろ?」

「疑うのも仕方ないのである。だが、

奴の経歴を調べたが、過去に一般人を

能力で殺しているのである。」

「あいつがか?無理だろ。自分の能力も

ろくに使えない奴が。」

「いや、あいつは使えるのである。

それを隠しているのである。」

「…」

「お前のやっている裏稼業は黙認して

やるのである。わかったであるな?」

「…いやと言ったら?」

「お前の裏稼業をしていることを公にして、

捕まえるのである。それが嫌なら

やるのである。」

「ちっ…」

少しの間考える。


「わかったよ、やりゃあいいんだろ?」

「ならこれにサインをするのである。」

地面に2つの紙が置いてある。

俺はそれを拾い、紙に書いてあることを

読む。内容はこれは特殊課の主任の指示で、

責任は主任がみると書いてあり、

俺は指示して殺しをさせられた。

渋々俺は2枚にサインし、1枚を地面に置く。

1枚の紙を懐にしまう。

「んでいつやればいいんだ?」

「今からである。今なら店長と副店長は

特殊課に向かっているのである。」

「仕方ねぇな」

「では、しっかりやるのである。」

そう言うと偉いさんの気配が消えた。


仕方ねえ。あいつは決まりを破り、

俺にはあとがねぇ。

まぁ、憂さ晴らしにやってやるか。

「久しぶりにわくわくするぜ。」

そう言うと、足早に寮に戻る。

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韓信匍匐 たわ @tawa

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