1-9 寮にて

「寮は店の前だ。」

「近いですね。」

「まぁ便利だから、いいけどね。」

そう言うと二人は寮にはいる。

はいった所で、猫背で気だるそうな

男性と鉢合わせる。

「よう、狂犬。」

「ちっ、うるせえな」

肩を組む八百屋の副店長と面倒くさそうな

狂犬と呼ばれた男性。

「こいつ、うちの新人な。」

八百屋の副店長は自分を指差して紹介する。

「ちっ…俺は花屋の職員だ。能力は破壊だ。」

「じ、自分は反転です。」

「そろそろ離せ、鬱陶しい。」

そう言うと狂犬は、八百屋の副店長から

離れて寮から出ていく。

「な、あいつ狂犬だろ?」

楽しそうに八百屋の副店長は話すが、

正直自分はビビってしまっている。

「まぁ、いいやつだから、たまには話して

仲良くしてやってな」

「はぁ…」

苦笑いで八百屋の副店長に返答する。


二人は階段を上がり、2階につき、

1つの部屋の前で立ち止まる。

「ここがお前の部屋な。ちなみに隣の部屋は

狂犬の部屋だぜ」

くすくす笑いながら、八百屋の副店長が

話す。正直笑い話じゃない。

「俺は下の階だから、なんかあったら下に

来な。あと、これ鍵な。」

八百屋の副店長は自分に部屋の鍵を渡す。

「じゃあ、明日も早いからゆっくり休め」

そう言うと、八百屋の副店長は、

自分の部屋に戻る。


自分も部屋の鍵をあけて中にはいる。

部屋にはベッドとタンスがあり、

部屋内にトイレと風呂がついている。

自分は、タンス内にある衣類を用意して、

風呂にはいる。入浴後、ベッドで横になり、

そのまま目を閉じて眠ることにした。

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