運命論者の悪戯

高槻霧

第1幕序章 心中理論

君しかいらない。

君しかいない。

僕には。

だからもし、君が僕を一人おいていなくなってしまうのなら。

その時は・・・・

君と一緒死のう。

僕が、君のその細い首を絞めて。

そして君が。

その手で僕の首を絞める。

それも。

真綿よりも甘やかに・・・・・。

そしたら。

君は僕で。

僕は君で満たされる。

それはどんなに幸せなんだろう。

想像しただけでもいいようのない快感が身体中をかけめぐり、絶頂する。

(あぁ)と。

僕の唇の合間から甘い吐息がこぼれだし、君に問う。

なんとも淫猥な問い。

ー君は、僕のこと好き?―と。

滑稽とも言える問い。

僕は君に愛されたい。

君しか僕を理解できないから。

空っぽの僕を・・・・。

だから僕はその問いの答えが知りたい。

僕は君がいれば他に何もいらない。

これはきっと。

執着だ。

君への執着。

恋なんて物じゃない。

だってもう・・・・。

恋とは言えないほどにどろどろにぐちゃぐちゃに歪んだ物だから。

僕は君と心中したい。

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運命論者の悪戯 高槻霧 @sprs1224

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