星主

@hasegawaplan

第1話


【①完成プロット原稿 1話】


○最初に黒い画面に白い文字が表示されます


文字表示1『お前をラオメディアと名付けよう』


文字表示2『行け!ラオメディア』


文字表示3『邪魔者を消してこい!』



(これは太陽から遠い、氷の星の海王星の主である星主のセリフで


地球の暖かさに憧れ、地球に自分の星の衛生をぶつけて、軌道をずらして


場所を乗っ取り、自分の星を暖かく住みやすいものにしようとしています。


この動機が物語全体を動かしています。


衛星を地球にぶつけるには海王星から地球への長旅にくじけない強い精神の


衛生用の星主が必要で


強い精神の持ち主を見つけた海王星の星主は、その者の記憶を消して


ラオメディアと名づけ、邪魔者である地球に衛星を発射しました。


その時に発せられたセリフが上記のセリフです。


しかし、海王星には複数の衛星があり、まだ精神の強い物を探したい海王星の


星主は雪だるまの格好が好きな宇宙人の銀河という名前の少年達などに


依頼して地球から海王星に連れてこようとしています。


物語は海王星に連れてくる台帳に載ってしまっているヒロインの少女と、銀河が出会う場面から始まります。)




○住宅地の路地を歩く女子中学生2人


○後をつける雪だるま


雪『失敗した・・日本は暑いから他の国の人を先にすれば良かった・・。』


○自宅に入る中学生。遠目から見る雪だるま


雪『ここが自宅か・・暑いけど台帳にのってる子だからな・・』


○夜が更けて2階の部屋でふとんに入る中学生。名前は愛美。空中から中をのぞく雪だるま


雪『むむ・・ふとんに入った。じゃあ、仲良くなるための挨拶をするかな・・』


○ふとんに忍び込む雪だるま


愛美の寝言『・・さむい・・』


○愛美は吹雪の中、道を進む自分の夢を見る


『こんな吹雪の中、学校だなんて・・前にすすまない・・こんなんじゃ


雪だるまになっちゃう・・』


○目を覚ます愛美


愛美『きゃああああああああ!!』


○部屋に来る妹


妹『どーしたの?すごい声だったよ?』


愛美『ゆゆゆ、ゆきだるま!雪だるまが添い寝してたの!』


妹『へ??(笑)夢でしょ??』


愛美『嘘じゃないよ!ほら!濡れてる!』


妹『・・』


○座った目で手を差し出す妹


妹『アイス代』


愛美『は?なんで?』


妹『黙っててあげるから』


愛美『おねしょじゃないって!』


○200円持って笑顔で部屋を出る妹


『ふうう・・あの雪だるまのせいで・・』


○押し入れから出てくる雪だるま


雪『あ~。びっくりした』


愛美『びっくりしたのはこっちだわ!こんないやがらせして!新手の変態でしょ?』


雪『いえいえ。変態ではございません。私は雪・・』


愛美『見たらわかるわっ!!』


愛美『ちょっと、正体見せなさいよ!』


雪『この格好の方が好きなんですけど・・では、仕方ありません』


○イケメンの人間の姿に変わる


愛美『この制服、どこのだろ?なんでボタンが無いの?高校生?』


愛美『あなた、名前は?そして、どこの学校?見た事ない制服だけど・・』


雪『私は銀河といいます。これは海王星の服です』


愛美『は?海王星??冗談やめて、ちゃんと話そうよ!』


銀河『あの・・本当です。これは魔奏玉(まそうだま)の配送員の制服です』


愛美『まそうだま?何それ?』


銀河『いろんな事ができるようになる飴玉です』


○銀河の手のひらに4つの黄色の魔奏玉


愛美『ふーん。じゃあ、これ舐めて、なんかしてみてよ?』


銀河『・・わかりました・・』


○部屋の中を見渡してブタの貯金箱を手にする銀河


○そしてさきほどの魔奏玉を口に入れる


○じっと見つめる愛美


○すると貯金箱が動き出して窓から出て空中を走り去る


○驚いたの愛美の顔のアップ


銀河『ふふ・・』


愛美『ふふ・・じゃねーわっ!!あの貯金で今週スキーに行く予定だったのに!』


○頭をかかえてこわがる銀河


愛美『・・でも、本当なんだね・・海王星から来たの・・』


愛美『・・もういいよ、怖がらなくて。ぶたないから・・』


銀河『ブタがいなくなってもブタない・・』


○頭をぶたれる銀河


○再び頭をかかえて怯える銀河


銀河『ぶたないって言ったのに・・』


愛美『あなた、いーがげんにしなさいよ!こっちはとんだ散財だわ!』


銀河『あの・・この魔奏玉で好きな物を作れますから、ご勘弁を・・』


○手の平に3個の魔奏玉


愛美『あ、そっか!お金、作っちゃえばいいんだ!』


○銀河の手から魔奏玉を3個取る愛美


愛美『これ、成分は?他の地球人はなめて大丈夫だったの?』


銀河『成分はアルメニウムで、地球人は対応人種に入っています。今までの人は


大丈夫でした』


愛美『アルメニウム?ま、いいや』


○魔奏玉を口に入れる愛美


○驚きの表情の愛美


愛美『口に入れたら消えた・・』


銀河『・・念じてください』


○念じる愛美


○ぽんっ。と音がして、1億円札がひらひら舞い降りる


愛美『・・・』


銀河『ぎゃははは!』


○再度頭を殴られる銀河


愛美『・・難しいけど、不思議。これで配送員の仕事は終わり?』


銀河『残りの2つの魔奏玉の使い方を見届けたら支店に行って


結果報告をします。そのあとまた別の人に・・』


愛美『そうなんだ・・舐めると物ができるけど、どんなしくみなの?』


銀河『アルメニウムは魔奏玉の試供品の材料で


脳波を電波に変えて遠くまで運ぶ力があります。


あなたの強くイメージした物の電波情報は海王星の受信機に届き


あなたの身の回りの物質を原子に破壊して、その原子でイメージした物を


再構築します』


愛美『という事はこの部屋の紙とインクが消えてるわけね?』


銀河『そうなります。あと、試供品なので動物と人は作れません』


愛美『ところで、なんで私の所に来たの?』


銀河『海王星の本部が作った台帳に載っているんです。合格しそうな人が


載っている台帳です。』


愛美『合格?・・なんでだろ?ちょっと怖いな・・』


愛美『合格ってどういう事?』


銀河『あ!いえ・・秘密事項でした・・気にしないでください・・』


愛美『秘密・・』


銀河『それでは私は用事が済みましたのでこれで・・』


○窓の枠に乗っかる銀河


愛美『あ!ちょっと待って!お金・・返して欲しいの・・』


○ポケットから2000円を取りだす銀河


銀河『そうですね・・すみませんでした・・手持ちはこれしかありません・・』


○お金を受け取る愛美


愛美『うちの家厳しいからお金借りれないの・・ごめんね・・』


○笑顔の銀河


銀河『それでは、遠くから見守っています』


○空を飛んで行く銀河


○窓から見つめる愛美


愛美『すごい・・宇宙人って本当にいたんだ・・』


○次の朝、ふとんから出て魔奏玉を見つめる愛美


愛美『・・何作ろう・・彼氏・・欲しいな・・優しい彼氏・・』


○口に魔奏玉を入れようとするが、やめる


愛美『そっか。人を作れないんだ・・。』


○翌日の朝


○部屋の中で寝ている愛美。すると屋根に大きな音がする


愛美『何?今の音・・』


○屋根に倒れている銀河


愛美『あれ?銀河?』


○屋根に移動して銀河のほっぺをぺちぺちたたく愛美


銀河『すみません・・おなかがすいて・・』


愛美『え?食事で家に帰って無いの?』


銀河『規約で魔奏玉を配布したら結果を見なければならないんです・・。


でも、お弁当代が無くて・・』


愛美『あ!ごめん!あの2000円・・ちょっと待ってて!』


○屋根にご飯を届ける愛美


○ご飯を食べる銀河


銀河『はあ・・力が湧いてきました・・』


愛美『良かった!部屋にあがって!』


○愛美の部屋に入る銀河


銀河『なんか色々すみません・・』


愛美『いいの、気にしないで。もう、大丈夫?』


銀河『はい・・』


愛美『そうだ!これ』


○2000円を返す愛美


銀河『このお金、スキーに行くお金じゃあ・・』


愛美『いいの。行かなくなったから・・魔奏玉、使うの遅くてごめんね・・』


銀河『いいんです。もし、よければ私の国でスキーをご一緒しませんか?』


愛美『海王星?どうやって行くの?』


銀河『時空のはざまを使います』


愛美『時空のはざま?』


銀河『小さなブラックホールだと思ってください。


ブラックホールは何でも吸い込みますが物が消えているわけではありません。


反対側にホワイトホールがあってそこに出ています』


愛美『ブラックホール・・作れるの?』


銀河『はい。作れないと魔奏玉の配送員の仮免試験は通りません』


愛美『うわ~。なんか怖い・・仮免許なの?帰ってこれる?』


銀河『仮免許中です。私はそれで何度も行き来していますので大丈夫です』


愛美『ちょっと・・考えさせて・・それと、次の日曜日まで魔奏玉使わないから


家でゆっくり休んでいいよ!』


銀河『・・お優しいですね・・ではさっそく・・』


○その場で魔奏玉を舐めて念じて1メートルほどの縦長の時空のはざまを作る銀河


はざまは光を吸い込まれて真っ黒。その周りは光がゆがんで物が曲がって見える


○目を見張る愛美


○銀河の体がはざまに吸い込まれる


○銀河が消えて、はざまも消える


○驚きの表情の愛美


愛美『・・嘘みたい・・』


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