020.Church Organ~チャーチオルガン

一般的にパイプオルガンの事を言う。そして、西洋音楽ではオルガンと言えばこれを指すことが多い。

音は、リコーダーの様にパイプに切られた溝によって出され、音の高さはフィート管によって付けられている。32フィート管は低音で、16、8、4…となるほど高くなる。

パイプの種類によって音高や音色も違い、明るく通り抜ける音が出る「トランペット管」や、柔らかいソフトな音が出る「フルー管」などもある。音高に関しては、基音の倍音に当たる長3度、完全5度の音程が用意されている。

パイプオルガンはサウンドの作り込みが可能であり、フィート管の音高の違いを組み合わせ、一つのサウンドを生み出している。これはシンセで言うところの加算合成方式の元祖で、様々な倍音を組み合わせる事で、音を作り出す方式である。その点では最古のシンセサイザーとも言える。

そして醍醐味は音が響き渡る周りの環境。教会はパイプオルガンの設計をも含み、その建物自体が設計されているため、その響きは素晴らしいものに仕上がっている。天然のリバーブである。この音を聴いて虜になった者は多いだろう。

パイプオルガンに空気を送り込むには、現在は送風機を使用してるが、昔は大きな水槽に逆さにした箱を沈め、そこに空気を溜め込み、水圧によって空気を送り出すという方法が取られた。

これによって、安定した風送りが可能となり、一定の音量を供給するのである。

パイプオルガンの発音は、送風によりパイプに風が流れ込み、パイプの切り込みやリードによって気流の乱れを作り出して、共鳴を作り出す。

送風のバルブは「開と閉」しか出来ない為に、強弱は付けられない。音の強弱は足元にあるペダルによって、空気口の開閉を調整する。

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