GM規格128音色に対する楽器の解説書

003.Electric Grand Piano～エレクトリックグランドピアノ

通称ヤマハのＣＰと呼ばれる電気ピアノである。

ＣＰ７０やＣＰ８０に挙げられる。そのコンセプトはＣＰ――コンボピアノの意を表す。ピアノほど大きなピアノを用意することは出来ず、ローズエレクトリックピアノはピアノの音と掛け離れてしまっている。

その中に放たれたのが、「本物のピアノの構造を持つステージピアノ」ＣＰ７０だった。

ハンマーアクションや弦の張り方などピアノと同じ構造だが、各弦にピックアップが取り付けられ、振動で誘発される電磁信号を採取し、アンプで増幅させて音を発する。

内部がピアノと同じ構造になっているため、アンプを通さなくても音はなるが、構造上ピアノよりはるかに音量が小さい。

音をアンプで増幅させるために弦は遥かに短く、コンパクトでありボディーが軽装なために、低音がやや軽くなる。かえってそれが個性となった。

故に以下にあるエレクトリックピアノとは音色が違う。

持ち運びに配慮し、鍵盤部と本体を切り離すことが可能で、ボディその物がキャビネットになる。

種類が豊富であり、１９８２年に出た７６鍵を持つＣＰ７０を皮切りに、ピアノと同じ８８鍵に増設したＣＰ８０、アップライト型のＣＰ６０Ｍ、イコライザーを搭載したＤタイプ、ＭＩＤＩ端子を装備したＭタイプ、アナログピアノモデルのＣＰ３０、ＣＰ２０、ＣＰ１０、ＣＰ３１、ＣＰ２１、ＣＰ１１など揃っていた。

現在もＣＰ１やＣＰ４Ｓｔａｇｅなど、「ＣＰ」の名が付けられた機種が出されているが、ＣＰ３０の流れを持つデジタルステージピアノとして継承されている。